4/28ののらねこ 文は田島薫
きょうはすごくいい天気、連休の谷間なので、街もわりあいのんびりした感じで、電車もすいていた。
ねこのお客さんの方もクボセンセーに聞くと、つーとんが来ただけだったって。つーとんは来ると、エサに行かずに、少し開けたドアのすき間から、
こっちが見える位置に顔をおいたかたちにねころんで、30分ぐらい
こっちを見ていたらしい。
彼も連休で何か楽しいことを探してるんだけど、見つからないので、ドアの向こうにいて、時々エサを出す人たちを見張ってれば、
何か楽しいことでも出してくれるかも、最悪でも、うんまいものぐらいは
出るかも、と考えていたのかも知れない。
ずっと待ってみたけど、やっぱり何も出ないか、ま、だめもとで、期待もしてなかったし、がっかりしないように、
体も横にしてラクにしてたんだ、って、とこだったのだろう。
そう、世の中そんなにあまくはない。人間だって、休日を楽しく過ごすためには、他人頼りではだめなんだ。
みんなが集まるとこへ家族でわざわざ行って、写真を撮ったりして、
疲れたけど、やー楽しかったね、と、みんなでつよがらなくてはいけないのだ。