2/25のしゅちょう
            文は田島薫

戦争を止める方法、について 146


トランプ大統領とプーチン大統領がゼレンスキー大統領ぬきで

先に停戦交渉をしようとしてることに、ゼレンスキー大統領は

ウクライナぬきの停戦交渉は無意味だ、ともっともな批判をし

てるんだけど、合理主義のトランプ氏は停戦交渉の機会はこれ

までもあったのに、ゼレンスキー氏はそれを拒否していた、と

反論してることにも一理がある。

ゼレンスキー大統領の主張は、一方的に他国へ侵略してきたロ

シアに絶対的な非があるのだから、即ロシア軍は撤退し、奪っ

た国土はすべて返さなけりゃならない、それ以外の妥協を迫る

悪のプーチン氏とは交渉しない、って言ってたのだ。

それで、国土防衛のためと反撃し、1年目の当初はキーウ近郊

まで奪われそうになったのを奪還した成果を上げたのだけど、

東部4州の奪還は2年以上進まず、その間にプーチン氏は公平

性に疑問のある住民投票を行ない、圧倒的多数の賛成を得たと

してロシア編入を宣言した。

それを認めることができないゼレンスキー氏は西側諸国の軍事

支援を仰ぎ、勝利するまで戦うと宣言し、侵略された側の正当

な行動だと西側諸国もそれを支持して戦争は続いた。

それによって、ウクライナ国内の戦闘地の民家は破壊つくされ、

国民の数百万が難民として国外へのがれ、数万の国民が命を失

い、多分それの10倍以上の国民が手足を失うなどの重い負傷を

して、なお今現在それが続いている。

西側から見れば悪そのものにしか見えないプーチン大統領も、

ロシア国民にはその正当性を信じてる国民が大勢いるようで、

ロシアメディアの報道では、ロシア軍が侵攻で奪ったウクライ

ナの土地にロシアの旗を立てて、解放した、って言ってる。

兵士が戦うことの意義を信じられるように、双方の大統領もそ

の正当性を喧伝するし、兵士や国民もいっしょになってるわけ

だから、いわば正義の妄信同士が戦ってるので、終わりは相手

が負けて自分が勝った時、ということになれば戦争はいつまで

も続く、ってことになる。

トランプ大統領が、とにかく戦争を終わらせるのが第一義だ、

って言ってるのは真理なのだ。

双方の主張する正義について、ゼレンスキー氏とプーチン氏が

徹底した意見交換をして、それを世界に発信して、仮にプーチ

ン大統領の懸念を解決するゼレンスキー政権の改善案が出せる

なら、双方が納得できる妥協に到達できるはずなのだ。





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