1/20のねこさん 文は田島薫
グレのえいぎょう
一昨晩だったか、坂上で待ってるかもしれないグレにごはん
持ってってやろうとしたら、坂の途中でだれかがかりかりを
コンクリの上に袋から落としててそれをグレが食ってるとこ
だった、だれかはそのまま坂の上へ去って行ったんだけど、
私に気づいたグレは、それを食うのを止めていつものように
ふり返りながら坂を上がって行った。私はコンクリのかりか
りのおおよそを容器に追加してから、坂上の自転車置き場の
定位置でそれをやった。
お、ごはん待ってたら、いつもと違う人がそばにごはんを置
いてるね〜、せっかくなんだから、いただかないわけにゃい
かないよね、お、あの人もごはん持って来た、さて、じゃ、
これはも〜いっか、これは、ほら、食いたいわけじゃなかっ
たんだけど、いちお〜、ってことで、もちろん、あんたのご
はんを待ってたんですー、おやかたー!