7/16のしゅちょう             文は田島薫

戦争を止める方法、について 114


先週末、トランプ大統領候補の集会で場外の建物の屋根に上った

20才の若者の銃弾が演壇に立ったトランプ氏の耳をかすめ軽症を

与えた暗殺未遂事件が起き観衆の1人が亡くなった。

トランプ氏がたまたま首を回した動きが命を救ったようだから、

ラッキーだったにしても、自分は死との瀬戸際にいたのだ、って

いうショックや恐怖を感じているに違いない。

それについて、民主党の対立候補バイデン大統領は、こんな暴力

は米国であってはならないことだ、とかなんとか言ってたらしい

んだけど、米国以外ではいくらそういうことがあってもかまわな

いのだ、っていうふうに聞こえるのは私だけではないだろう。

その同じ日には、ネタニヤフ首相のイスラエル軍がハマスの幹部

を標的にしたと言ってガザの難民キャンプを攻撃して60人の民間

人を殺し、300人を負傷させたイスラエル軍にはバイデン大統領

の米国が軍事支援を続けてるのだ。

米国の「要人」(?)の命にかかわることには大きく反応するけ

ども、米国以外のパレスチナの民間人などの命は何万失われても

問題ではない、って言ってるのと同じことなのだ。

もちろん、停戦交渉をネタニやフ政権とハマス幹部に打診してる

動きはあるようなんだけど、大統領選への自分の政治力アピール

が主目的にしか見えない。だって、極当然である恒久停戦を交渉

条件に要求してるハマスに、その交渉相手当事者を壊滅させるま

で攻撃はやめない、ってばかげた主張をくり返すネタニやフ首相

にバイデン政権は軍事支援を続けてるのだから。

千数百人のイスラエル人がハマスに殺されたことに逆上して、4

万にも届くほどのパレスチナ人を殺しても気にしないネタニヤフ

首相の他、プ−チン大統領のロシア軍に侵攻され数万の市民が殺

されても戦い続けるのが正義だと言い張るゼレンスキー大統領も、

それを支援するバイデン大統領も、西側諸国も、自国の若者が10

万に迫る数戦死しても気にしないで戦闘を続けるプ−チン大統領

も、結局、死は自分以外の他人事なのだ。

戦争は起きたら当事者同士で止めるのが難しいのだけど、第三者

である国々は片方に軍事支援するんでなく、終戦交渉や和平交渉

に全力で取り組むのが一番必要なことなのだ。




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