6/10のしゅちょう
            文は田島薫

戦争を止める方法、について 109


イスラエル政権は世界が中止を求めてる中ガザ地区中部への攻撃を

強行し、人質を4人解放した、って発表したんだけど、その際パレ

スチナ人を274人殺した、ってことには気を止めないようで、ピン

ポイントでハマスだけをターゲットにしてる、って主張してるから、

死んだのはほとんどがハマスの戦闘員だと言いたいらしい。

ところが、この人質救出作戦の2日前にも避難所として使われてた

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する学校をハ

マスの拠点だとして空爆し、女性や子どもを含む40人を殺してるの

だし、UNRWAの施設では昨年10月の戦闘開始以来繰り返し空爆し、

これまでに少なくとも455人の避難民を敷地内で殺したのだ。

即時停戦を求める国連は、一連の軍事活動に対しイスラエルを「子

どもの人権侵害国」と認定するとしたところ、イスラエルの国連大

使は電話で抗議し、ネタニヤフ首相は「国連はハマスと言う殺人集

団を支持する人たちに加わった」って強く非難したそうだけど、私

は「あんたの方がハマスより悪質な殺人集団だ」って言いたい。

多分、ネタニやフ一味は昨年10月のハマスによるイスラエル市民へ

の虐殺テロに怯え、ハマスを悪と決めつけて絶滅させなければ、同

じことが起こる、って単純に考えたんだろう。

ところがそれは、自分のやってることを棚に上げ正当化しながら、

それへの潜在的自覚(?)からか、報復を受ける可能性を感じた恐

怖による思考停止の短絡判断でしかないのだ。

イスラエルの土地は自分らだけのもの、邪魔なパレスチナ人たちを

追い払おう、って意識で、その通りパレスチナ人たちを追い払い入

植を続けたり、それへの反抗に10倍20倍返しの空爆でパレスチナ人

たちの住居を破壊し命を奪い続けてるのだから、ハマスのような組

織が生まれてはテロを起こすのは極当然のことなのだ。

ネタニヤフ政権がいうハマスのせん滅を謳った攻撃は本質的に不毛

で、仮にハマスの大部分の戦闘員が殺されたとしても、その家族や

親族や仲間やイスラム勢力はその恨みを継承するだろうから、より

今後の反動は大きくなるに違いないのだ。

イスラエルにとっても一番の平和への早道は、世界の識者が言って

る通り、パレスチナとイスラエルとの公平な共存の協議なのだ。




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