きょうのしゅちょう 文は田島薫
(戦争を止める方法、について 137)
シリアの独裁政権アサド大統領が逃走し、反政府組織が政権
を握ったんで、これまで圧制で不当な拘束をされてた人々も
解放されたようでお祝ムードがいっぱいで、とりあえずよか
った、ってわれわれも祝福したい気分なんだけど、反政府勢
力同士でも対立があるんで、どれだけそれを統治できるかが
今後の問題になるんだけど、不公平な理不尽さへの不満があ
るから武力攻撃がおきるのであって、だれだってできれば殺
しあいのない平和な生活を望んでるはずなのだから、臨時政
権がどの勢力にも公正な対応をして行くことができればそれ
ら全体の賛同も得られるはずだろう。
なぜ、ウクライナとロシアの戦闘が終わらないのかと言えば、
ウクライナには侵略された怒りと不満があるのだし、ロシア
の側としては、元々ロシアの一部であった国がロシアに敵意
を示して、ロシアが批判する西側の軍事同盟に加わろうとし
ている不満があるのだし、いずれはロシアに軍事攻撃するん
ではないか、ってプ−チン大統領は恐怖感を持ったのだ。
過去にもクリミア半島を奪われたゼレンスキー大統領は、ロ
シアは今後もウクライナに軍事侵攻するつもりのようだから、
NATOに加わることでロシアを牽制したいと考えただけなん
だろうけど、それが決定的なロシアへの敵意表明になったの
がプ−チン大統領には今回の軍事侵攻の理由になったのだ。
だから、けっきょく、双方の不満と不満がぶつかって自分の
理を力ずく通そうとしあってるのが戦争なのだ。
西側のわれわれから見れば、軍事侵攻したプ−チン大統領の
方が間違ってるって思えるんだけど、泥棒にも3分の理、っ
てことわざもある通り、絶対的な正義は双方にもないのだか
ら、どんな相手にも、その当人の都合なりを十分に聞いてや
り、妥協できるところは妥協してやるのが平和のためなのだ。
それなのに、自分の方が正義なのだから、国土が廃虚になり
国民が全員死に絶えるまで戦え、ってリーダーが命令したな
ら、国民はいい迷惑だろう。
わが国もかつて無責任なリーダーが、勝手な他国侵略をした
ことを正当化し、それを批判する連合国との戦いで一億総玉
砕するまで鬼畜米英と戦え、って言ったことがある。
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