11/25のしゅちょう
            文は田島薫

戦争を止める方法、について 133


先日、ICC(国際刑事裁判所)はイスラエルの元国防相とハ

マス司令官と共にネタニヤフ首相に逮捕状を出した。

ガザでのパレスチナ人たちに対する、無差別爆撃や飢餓を利

用した作戦を批難するICCの真っ当な判断に、ネタニヤフ首

相当人はテロリズムから自国を守るという民主主義国家の当

然の権利を侵害する道徳的に破綻した行為だ、などと、どの

口が言ってるんだ、ってぐらい自分の非道徳を棚に上げたこ

とをいけしゃあしゃあと言ってるようなのを知り、私はあま

りのアホらしさに目眩を感じた。

米国民主党のバイデン大統領はICCを言語道断と非難し、共

和党員の一部はICCを訴追するべきと言ったりして、プ−チ

ン大統領のロシア侵攻や北朝鮮やイランの核開発を悪と切り

捨てる一方で仲間の悪を正当化するダブルスタンダードに疑

問を持たない政治家たちの脳は劣化の一途のようだ。

そしてその後もネタニヤフ首相のイスラエル軍はレバノンの

爆撃やガザでの攻撃は続き、ガザ北部では集合住宅をハマス

幹部が1人隠れてる、って理由で爆撃破壊し民間人数十人を

殺し、まだまだ軍事行動は続けると言ってる。

それを頼みの米国は元より西側諸国は及び腰で、自国に入っ

た場合のネタニヤフ首相らの逮捕を保留したり考えあぐねて

つべこべ言ってるだけで、ネタニヤフ一党の暴走を止めよう

とするリーダーがいない中、ガザやヨルダン川西岸のパレス

チナ人たちは世界に見放された絶望感の中で、毎日命の危機

に遭遇し続けてるのだ。

ウクライナもそうだけど、戦争中の当事国同士が勝利を目標

に戦い続けてるのは、双方の呑気なリーダーが言わばフェイ

クキャンペーンを駆使して国民を騙してるせいなのだから、

正義の戦争なんてないと理解しとりあえず、双方が妥協も受

け入れるように、すぐに止める努力を各国が協力してするべ

きなのであって、始まった戦争にどちらの側に立とうが屁理

屈をつけて戦争継続を支持するのは愚かな行為なのだ。




戻る