5/29のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争を止める方法、について 56)


馬鹿げた状況を世界が傍観してる、ってようなウクライナ、なにしろ、

ゼレンスキー大統領は絶対の正義の立場を信じていて、利害と考えの一

致する西側諸国も、戦争は犠牲が大きいから早く停戦にした方がいい、

って思ってても、ロシアの軍事侵略を許すことはできない、って原則と、

完全撤退させるまで戦いを諦めない、って当の大統領が主張してるなら

それを無理に止めることもないか、って立場なのだ。

一方、プ−チン大統領の方としては、その軍事侵攻は、ウクライナが西

側の軍事同盟NATOに加盟すれば、ロシアの存続が脅かされる、って意

識があって、それは祖国防衛のためだった、って主張なわけで、それが

事実なら、正当防衛行動、ってことも言えるのだろうけど、それの正当

性を認めることはウクライナにはできないだろうし、西側諸国にだって

できないのは当たり前のことでその一点で思考停止中なのだ。

過去の歴史で、戦争はどっかの国の勝手な侵略行動の自己正当化で始ま

ることが多いわけで、すでに西側諸国のほとんどが前科者なのだ。

米国や日本も含めたそんな西側諸国が、かつてのことは帳消しにして、

今後の正義について語ってるのだ、って態度は虫がいいのであって、偉

そうに自分は実は基からずっと正義の側にいたのだ、ってような態度で

社会主義国などを批判したり敵視すること自体が間違いなのだ。

敵視されれば、相手も鏡のように敵視を始めることになるのだから、今

のように双方が軍事同盟を固めあったり、軍備拡張することは余計に戦

争ぼっ発の可能性を高めることになって危険なのだ。

西側はウクライナの反転攻勢に向け防衛システムや戦闘機なども軍事支

援して勝利を治めた有利な状況で和平交渉に持って行けたら、って期待

してるんだけども、それはロシア側も同様に考えてるわけで、期待通り

に行くかどうかをリーダーたちは博打のように待ってたとして、それが

短期に終わりそうもない、って見方も有力なのだから、戦争継続で双方

の兵士や市民の命が失われ続けることになるのだ。

ウクライナの反転攻勢が失敗したら、西側の軍事支援にも、反対が大き

くなり、ウクライナに停戦交渉を強いる可能性が出てくる、って見方も

あるようなんだけど、不安材料を抱えて意地を張ってるのはプ−チン大

統領の方も同じなのだから、まず、双方の人々の命を第一に考えて、西

側は即刻妥協込みの停戦交渉を双方に提案すべきなのだ。



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