3/6のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争を止める方法、について 44)


ウクライナのゼレンスキー大統領は、停戦交渉もロシアのウクライナから

の完全撤退が条件でなければ応じないし、ロシアのプ−チン大統領もそれ

が条件なら交渉に応じない、って主張しあい且つ双方が自国の勝利を確信

してると言いながら、それまで戦争を続けるつもりのようで、西側諸国は

ゼレンスキー側に理があるんだから、軍事支援しつつ勝利してもらう方に

賭けよう、って態度のよう。

いつまで続くかわからないけど、ロシアの横暴を許すと、いつでも他国へ

軍事侵攻することが許される、って悪しき前例を作ることになるからロシ

アに妥協した停戦交渉はするべきでない、って戦争継続でも自国や自身の

命には危険がない多くの学者や評論家は気軽にコメントしてる。

中国やロシアと親交のある国々は、ロシアの侵攻について正面から批判し

たりしないで、侵攻にある程度理解を示しつつ、早期の和平実現が必要と、

交渉も試みてるようだし、中国はそう主張して、西側のウクライナへの軍

事支援が戦闘激化と拡大の原因と主張するロシアの言い分も認めてか、ロ

シアに軍事支援はしていないのだから、公平に見て西側の方が和平交渉に

本気で取り組んではいない、ってことも言えるのだ。

他国への軍事侵攻はもう決定的にならずもの、ってことだから、これは交

渉する必要がなく徹底抗戦に正当性がある、って信じ切ったゼレンスキー

大統領側は、シンプルに戦闘あるのみ、って態度で、東部でロシアが攻勢

をかけてる地域でウクライナ兵が一時撤退した方がいいんじゃないか、っ

て報告に、撤退しないでがんばれ、って言ってるようだし。

正義の戦いは妥協はしない、って言い張るリーダーは力強く見えるかもし

れないんだけど、前線にいる兵士や民間人は命の危機にさらされ続けてる

わけで、双方が正義を主張してるなら、一度戦闘を止めて、双方の主張を

冷静に検証しあう、って態度を双方のリーダーが持つべきなんだけど、そ

れができてないで、双方のリーダーがフェイク情報も誇大表現したりして、

双方の国民の盲動が止まらないところも戦争の怖さだろう。

和平交渉は、始める前に条件つけてやるもんじゃなくて、とりあえず、停

戦を大目的として、双方の主張を検証しあって、世界にその情報を発信し、

双方の主張の位置付けを双方が自覚することから始めるのがいいのだ。

戦争続けてる当事国双方は長引いた分だけ疲労感があるはずなのに、意地

を張り自分から妥協を言い出すことができにくくなってるのだから、第三

国がそこの不毛さについて提言し説得するチャンスもあるはずなのだ。




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