2/27のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争を止める方法、について 43)


国連で西側諸国の大多数の賛成でウクライナからの撤退を要求するロシア

への非難決議がされ、西側諸国からのロシアへの経済制裁やウクライナへ

の軍事支援がエスカレートしてる中、わが国もロシアへの経済制裁継続を

決めてるようで、一方、ウクライナ難民への物資支援や寄付を募ってるん

だけど、肝心の戦争そのものは継続中のまま、それを本気で止めようとし

てるような動きがない。

軍事侵攻をしたロシアに譲歩する理由はない、って立場の西側はロシアの

主張には耳を貸すつもりはない、って態度で、ウクライナの勝利が是非と

も必要なのだ、って意見が席巻してる現状なんだけど、戦争継続というこ

とは毎日双方の兵士やら一般国民が死ぬことを許すことになるのだ。

一方、ロシアの方はプ−チン大統領が、ウクライナのネオナチから自国民

を守るための正当な軍事行動で、その戦争を始めたのはウクライナの方だ、

って主張をずっと繰り返してるんだけど、西側の方はそれに対して、ロシ

アは全くのデタラメを言ってる、と決めつけ、まともに反応することは、

無意味だ、といった態度で無視し続けてるもんで、ロシアの方も、耳を貸

さない西側にどこか本気で怒ってるようにも見える。

こういったロシアの態度についても、当初から西側諸国はロシア自身が問

答無用で力でウクライナなりを占領できればなんでもいいのだ、って思っ

てるような、話し合いができないならずものたち、って決めつけてる風な

のだから、停戦交渉は進みようがない状況のようだ。

相手を話し合いが無理な悪党だから、力で成敗するしかない、って考えた

ら、ロシアが仕掛けた戦争を、西側も同じ論理で実行することになるわけ

で、戦争終結を望むなら、どうあっても戦争を一時停止して和平交渉をす

るしかないのだ。

交渉するには、相手を当初から悪と決めつけて罵倒しあうんではそれの成

功はないんであって、どんなに批判的な感情をもってても、相手の主張を

とりあえずそのまま謙虚に受け止めて、そこに理不尽を感じたなら、その

部分をどういうことか具体的説明を求めて、そこに異論があるならそれに

ついての実証的データを提示して、なお反論を受け付けるといった地道な

話し合いを続けてれば、双方にとってより前向きな結論に達するはずなの

であって、理性ある大人たちが武器で破壊と殺し合いをし続けて、どっち

が強いか決めることが和平への近道のはずはないのだ。




戻る