茨城に行き腐乱死体の第一発見者になった
先週水曜の朝、いつものようにねこさんたちの世話を近所の奥さんに頼み
両親の住んでた茨城の家へ家人と向かった。つくばエクスプレスとバスを
乗り継ぎ総合ショッピングモールで昼飯を食い、食料を買い込んで川沿い
の道を1時間半以上歩き到着。
荷物の整理をしたりしてしてから、事情で、サバイバル生活を何年も続け
てるとなりのヨシマサさんのところへ、みやげの食い物などを持っていつ
もより余計雑草が伸びてる広々した庭に入って行き、2棟あるうちのいつ
も彼がいる方のモダンな木造の大きな建物の入口のガラスドアに近づきノ
ックしようとしてわきの少し開いてるガラス戸から中が見えた時、ソファ
ーに乗ってる短パンはいた逆さになった足が見えたんで、床で昼寝なのか
なと思ったんだけど、足の表面が少し乾燥気味で変だなと目を下に移すと、
胸から顔のあたりまでが真っ黒にただれてるようで、腐敗臭にもふいに気
づき、何か私の勘違いなのか、としばらく呆然としてから家へ戻り、スマ
ホを持ってない（私もだけど）彼が連絡必要な時世話を頼んでおいた裏の
家のおやじさんと家人に彼の死を伝えてから家人のスマホで警察に連絡。
15分ぐらいすると救急車や警察の車が来て、電話で説明したはずなのに、
遺体が腐敗してるので、救急車は何もせずに戻って行き、警察と検死官た
ちが別々に私に発見の情況や彼との関係や私の個人情報について同じ質問
をして手帳にメモをし、遺体本人とは違う住民票の写しを出したんで、集
まって来てた近所のおやじたちに、訂正されていた。
茨城の家へ来る度ヨシマサさんの家へ行きだしたのはいつからだったのか
記憶が曖昧だったんで、過去のこの日記を読み返してみたら、彼の親や私
の両親が生きてる時にはけっこう親密なつき合いはあったようなんだけど、
私は年の近い彼しか知らなくてそれも顔見知り程度で、お互いに人付き合
いの億劫な性格なんで、40年以上前の正月に帰省した時1度だけ両親の家
へ呼んでいっしょに酒を飲んだだけだった。
10余年前、私の両親が前後して癌や軽度の脳硬塞などで病院通いになった
時、その2〜3年前から心身症で寝込んでた家人と帰省して1〜2ヶ月ぐらい
づつ逗留してた時に、畑仕事を手伝ってもらってたベトナム人などの研修
生の宿舎に、私の両親の家の敷地にある廃屋のトイレなどを使えるように
整備して貸してもらえないか、って打診を断ったことがあった他、間もな
く半年間に相次いで亡くなった両親の葬儀を地区組合いの世話でやっても
らった時に話したのがほぼつき合いのすべてだった。
その後、両親の家の処分を考えながら年2回ぐらい家の掃除や庭木の手入
れなんかしに家人と帰省し朝寝床に、となりから聞こえて来る農機具を動
かす音を聞いて元気にやってるな、って思ったり、散歩の途中で彼とその
息子が畑仕事から軽トラで帰る途中に出逢って、軽くあいさつかわしただ
けの関係だった。
それからなぜ、彼の家へ帰省の度に顔を出すようになったのか、ってこと
なんだけど、両親の家の処分を考え不動産屋さんにも依頼し、手作りの売
出し看板をかかげてても一向に売れないんで、となりの彼に地元の事情で
も教えてもらったらいいんじゃないか、って家人の提案で、ちょうどコロ
ナの年の晩秋に彼の家を訪ねたのだ。
そしたら、逆に彼の家の度重なる苦難と厳しい経済事情を聞かされたんで、
色々立ち入った質問もしたら、奥さんに先立たれ、金沢の大学にいた１人
息子が心身症で家へ引きこもり、自分も脳硬塞の後遺症で足や体が不調の
中、コロナでベトナム研修生も帰国し、大変な中、息子にコンビニなどで
買って来た3度の食事を与えてて、若い時に東京で就職してたことがあり
厚生年金の申請をすると言ってたんだけど、1年後に来た時に聞くと電気
や水道も止められてるのに手続きはまだだ、って言う。
足が悪いと言いながらわれわれの自転車を事後報告で使って近所の鉄クズ
買い取り業者に売ったりして走り回ってるんで10キロぐらい遠い役所へも
行けるだろうと私は思ってたんだけど、最低限の食い物が手に入るんでい
いと思ってるとこがあるみたいなんで、われわれが6キロぐらいバス停ま
で歩いて帰る日に金も渡してすぐ行くように言ったら来週の○曜に行くと。
次の年の春に聞くとまだだと言い、農機具を売る気配だったんで、息子と
話し合って農業を再開するまでの緊急避難として生活保護の申請も勧め、
秋には、庭の手入れを頼んでいる裏の家のおやじさんに役場まで車に乗せ
てくれる話もつけて伝えておいたんだけど、今春も同様のことをくりかえ
しててそれでも元気そうだったし、秋の先週から1ヶ月前に回覧板を持っ
て来たのを見たとその隣人が言ってたんでその間に行政の世話にならない
まま突然の体調不良で倒れたんだろう。
その後の問題は私と1度遭ってあいさつした時にも無反応だった息子の食
事で、家の外から声をかけようとしたらそばにいた警察車の警官が家を捜
索したけどいなかった、食料と手紙も敷地に持ち込めない、って。
裏の家に息子（初日の朝、道を歩くのを近所の人々が見てる）を見かけた
らよろしく、と無責任に頼んで、さいたまにねこさんのごはんの世話があ
るわれわれは歩いて帰路に。
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