6/6のねこさん 文は田島薫
さびしがりのニケ
他のねこさんたちがどっか遊びに行ってていなくても、ニケだけはたい
ていわが家のそばにいて、家人や私が近所に出かけて帰って来ると、い
つもすぐに、庭のどっかから出て来て出迎えるし、子どもたちが寄って
来ても、たいていはつきあってやってるんだけど、自分ひとりの時は、
いつも寂し気に、だれかいないか見回したりしてるのに、かなわない時
は、ベランダのすみでいつでも起きれる体勢で寝てる。
あ〜、まただれもいないよ〜だね〜、ぼくがここにいるんだから、だれ
かひとりぐらい来ていっしょに座ったり寝転んだリしてくれればい〜の
に、ひとりぼっちはぼくはきらいなんだよね。こ〜、ひとりぼっちでい
ると、ず〜っとこのまま、だれもいなくなっちゃって、ず〜っとぼくは
ひとりぼっちのままんなっちゃうんじゃないか、って思うと心配でしょ
〜がないんだよね、だから、ここ、こ〜、だれか来るまで見張ってない
といけないんだよね、いやいや、こま、った、た、た、むにゃむにゃ