4/18のしゅちょう
            文は田島薫

(敵視政策の有害性、について)


プ−チン大統領がウクライナに侵攻して、西側諸国はその非道を非難してて、

米国のバイデン大統領などは、プ−チン大統領はジェノサイドの犯罪人だ、な

どと断言してるんだけど、プ−チン大統領側は自国の行動の正当性を主張し、

ウクライナの親ロシア派住民へのジェノサイドを行ってるネオナチのゼレンス

キ−政権を倒し住民を救う目的なのだ、と言ってる。

西側のメディアを見聞きしてるわれわれはプ−チン大統領が、とんでもないデ

タラメを主張して信じられないような乱暴な行動をしてる、って感じるんだけ

ど、もしそれが本当でプ−チン大統領自身もそれをわかっていて無理矢理でも

ウクライナを攻略してロシアの領土へ組み込めればいいのだ、って考えてると、

決めつけるのは早いんじゃないのか。

プーチン大統領にだって命に限りがあるわけだし、政治家として、自国を理想

的な幸せな国にしたい、って自分の志はあるはずだし、そのために他国民が不

幸になってもかまわない、って考えてるはずはないのに、軍事行動を始めてし

まったために、自国兵士やウクライナ住民に連日犠牲者が出ててもウクライナ

中の施設が破壊され人々が全員どっかへ逃げて占領した後国土を放置するかロ

シア自身で復興しなけりゃならないハンディを負っていいことがなにもなくな

ったとしても、引くに引けなくなってるのだ。

戦闘が始まってしまえば、あきらかに敵味方に別れてお互いが敵視対象なるの

は必然なのだから、確かに侵攻を始めてしまったプーチン大統領を非難するの

は仕方ないことだろうけど、他国に何度も侵攻してる米国がそれをする時には、

もっと謙虚になる必要があるだろうし、そうして自己批判も含めたできる限り

の検証をお互いに敬意を持ちつつ停戦協議に全力を注ぐべきなのだ。

公平に米国とロシアを時間軸を考えないで侵攻前科を比較すれば、どちらも、

その行動を正当化することによって、いつも相手国の非を主張するんだけど、

非を断定されて弁解の機会を与えられない国には、その恨みのようなものが

住民の一部に残るはずで、それが内紛の火種になって、傀儡政権などへの反

政府攻撃やテロが続くことになるのだ。

今回の侵攻も、国土を広げたい、って単純な目的のために強行した、って考

えるより、ウクライナがNATOに加盟して、核兵器を装備すれば、ロシアへ

の脅威になる、って独裁政権だけに自分だけで決断しなけりゃならないプレ

ッシャーの中、被害妄想にとらわれた可能性が高いのだ。

これはどの国のリーダーにも起こりうる心情で、今、核の抑止力などと言っ

てほっておくと他国が必ず軍事行動するはず、って東西の敵視を前提に考え

てることが戦争誘発の悪循環の元なのだから、東西は敵視をやめて相互理解

を重視した外交に励むのがいいのだ。




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