3/7のしゅちょう
            文は田島薫

(軍事同盟の危険性、について)


プ−チン大統領が国際連合などで取り決めたルールを破ってウクライナに軍

事侵攻したことに対して、西側諸国は口を揃えて非難してるのは当然のこと

だろうけど、ルールを決めたからだれでも守るだろう、って思っても、ルー

ルはいつでもだれかの都合と抵触した場合に破られることがくり返されたの

だし、究極、国際連合を脱退することだって各国の自由だとも言えるわけで、

だからルールがあるから安心で、破った国は徹底的に非難すればいい、って

言ったところで、今回のように軍事大国のロシアが言うことを聞かない、っ

てことになり、じゃ、国際連合諸国が挙って武力で制圧しよう、ってことに

なれば、完全に戦争、ってことになる。もっともウクライナのゼレンスキー

大統領は戦う意志を示してそのつもりで、国民に戦え、などと言ってるんで、

一番いいのは戦いたいらしいプ−チン大統領とゼレンスキー大統領がふたり

だけで戦えば、犠牲者が出なくていいんじゃないか、って思うんだけど、た

いてい、国のリーダーはじぶんは安全な場所にいて、若者たちに戦いを勧め

たり、一般市民の犠牲者が出ることについてはできるだけ考えないようにし

てるようにも見える。

プ−チン大統領は早くからウクライナ侵攻のチャンスをうかがってて計画的

な侵攻だったのだ、って言う西側の論者は多いようなんだけど、プーチン大

統領は、ウクライナのNATO加盟を阻止しないと、核武装をされてしまう、

って恐怖感を持ってたらしく、その非武装を主張してて、今回の侵攻中止の

条件にしてることに対して、軍事同盟加入は独立国であるウクライナの自由

だ、ってウクライナ側の主張は正当なのかもしれないにしても、はたしてそ

の必要があるのかどうか、わざわざロシアに緊張感を与える軍事同盟などは

もはや時代錯誤の不要物なんじゃないのか。

だって、2つの世界大戦を起こしたのは、軍事同盟で双方の敵視が強化され

た結果だったはずで、軍事同盟は安全保障のつもりが、戦争誘発装置になる

可能性の方が高いのだ。

今回の侵攻にいたる直前まで、ウクライナや各国に理解を求めてたNATO加

盟の動きの撤回要求について、1ミリも話を聞いてもらえなかった、って怒

るプーチン大統領の立場をもっと親密に聞いてやる外交が西側にあったなら

もっと建設的な状況を造れたんじゃないのか。

ウクライナ東部の親ロシア派住民がウクライナ政府からジェノサイドを受け

てる、って情報を信じてるらしいプ−チン大統領を説得させるだけの証拠を

集める努力、親ロシア派住民たちに直接聞き込み調査をするとか、取りあえ

ず停戦を徹底交渉して以前からもこれからも西側諸国がやれることはたくさ

んあるはずで、ウクライナに武器援助することがいいはずはないのだ。




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