8/30のねこさん 文は田島薫
パネの自由歩行
朝んなると、ここんとこたいてい、ニケやパネはベランダから居間ん中
へ上げてもらいたそうにしてるんで、出入り口んとこに新聞紙敷いてや
ると、そこでちゅるちゅるごはんもらったり寝転んだりブラシングして
もらったりしてるんだけど、パネは時々われわれが目を離したすきに部
屋の中や廊下へ歩いて行っては怒られてるんだけど、このごろはわれわ
れも少し慣れてきてそれほどきつく怒らないんもんで、図に乗ってどん
どん家じゅうを歩き回っては寝場所を探してる模様。
ここの紙の上は今ひとつ涼しくないんだよね、だから、ぼくは、ちょっ
とあっちの方へもっといい場所探しに行ってくるね。おばさんがなんか
言ってるけどだいじょぶだいじょぶ、じぶんで探せるからほっといて、
ちょーだいよー。えーと、ここは今ひとつだから、こんだ、あっちへ行
ってみよー、んんんん、なんだかここもおちつかないねー、この台の後
なんかはどーだろー、あ、だれか来てなんか言ってるねー、あんだって、
だめだ、って?なんでだめなんだよー