8/23のねこさん       文は田島薫

ニケがかけ寄って来た


0時を回ったきょうの夜中にトイレに立つと、外がけっこう明るいんで、

月が出てるのかも、って外へ出てみると、庭の向こうの道路の方にニケが

いてこっちを見るとかけ寄ってきた。そのまま歩くと足下にスリ寄りなが

らついて来る。空を見上げると曇りで月は見えない。道路にはパネもいて

パネもちょっとこっちへ来るふりをしてから道路の端に寝転がった。しば

らく空をながめてからまた玄関の方へ戻る私にまたニケはついて来たんで、

玄関入る前にちょっとだけブラシしてやった。


いやいや、さっきまでたっぷり寝ちゃったもんで、も〜、ぜんぜん眠くな

いんだけど、きれ〜なおね〜さんもおばさんもだれ〜も通らないみたいだ

し、なんだかたいくつだね〜。お、あっちのドアが開いて、あ、あの人が

出て来た、ととととととと、なに?なに?なにすんでっか?なにかお手つ

だいしましょ〜か?あ、そっちへ行くんでっか、お伴しま〜す。そそくさ、

さて、それからど〜すんすか?え?戻るんでっか?じゃ、お伴しまっせ、

え?も〜これで終わりなの?毛をなでてくれるのちょっとだけ?


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