4/12のしゅちょう
            文は田島薫

(国の文化度、について)


日本は戦後の高度成長時代を経て、経済的には先進国、って言われるようにな

ったようなんだけど、近年は中国、その他の国々も経済発展をして、あまり差

がなくなりつつあることに焦りを感じてるのか、自民党政治は、常に経済経済、

ってそれを優先することに必死のよう。

世界には、まだ経済が貧しくて余裕のない国々もあるのだから、それらの国へ

の支援を尽くす目的がある、って言うならそれもいいことだろうけど、さほど

の成果が見えないわりに、国内の道路やらビルやら自動車やらの新規製造増設

ばかりが目立ったり、大人は全員が朝から晩まで働き、子どもは朝から晩まで

知識を詰め込まれ続けてる現実は、いかがなもんだろう。

消費経済で、常に便利な新しいモノを作り、それを消費し続けることが理想と

ばかりにほとんどの人は動き続けてるんだけど、そうして働かなくては、衣食

住すべてと、子どもの高い教育費などを払えない、って人々も大勢いる一方、

充分な金銭的収入を得てる人も、もっと稼ごう、って働き詰めだったりで、け

っきょく、日本人全員で走り続けてる、って状況のようで、休暇といえば、や

っと1週間ぐらいで海外旅行行って、宣伝に踊らされた場所でさんざんぼられ

て帰って来るか、やっとの休日は疲れて寝てるだけ、ってようなのが標準で。

一方、北欧などの成熟した国々では、日本では、様々なへ理屈つけて現実化が

遅い同一労働同一賃金や、長期休暇制度や、教育費や医療費の無料化が進み、

変人以外に進んであくせく働く人はいないし、休暇は1ヶ月2ヶ月もざらで。

下町の路地の手入れの行き届いた古い日本家屋の前には様々な植木鉢が並び、

いい雰囲気だと感じてるヒマもなく都市開発で壊されでっかいビルが建てられ

続け、大家はビルのオーナーになり、店子は便利なビルに住む。

日本では都市近郊の森などはどんどん伐採されて、墓地のように無機質な車庫

や塀つきの小さな住宅がぎっしり並び、ふだんは車で外出する以外、外を散歩

するものもほとんどいない。一方、北欧あたりでは、多くの街の道路際にはた

いてい手入れが行き届いた樹木が植えられてて、人々の表情には余裕が。


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