11/1のしゅちょう
            文は田島薫

(自民党の呪縛、について)


独断的な日米軍事同盟強化政策で、集団的自衛権容認と、特定秘密保

護法、共謀罪法、沖縄住民の意志を無視した美しい辺野古海岸の埋め

立て米軍基地作り強行、核兵器禁止条約の不参加、と平和憲法を持つ

世界唯一の核兵器被爆国であるわが国の立場を後退させる政策を連発

し、なお軍事活動をエスカレートする憲法改正まで目論んでたり、森

友不正資金供与、福島原発の核廃液未解決をアンダーコントロールと

偽って東日本大震災復興前の五輪誘致とコロナ禍の中の強行し、いつ

でも情報公開は渋り、やっと出されるのは人事院が内閣管轄強化され

命令されたり自ら忖度する役人たちによるスミベタでつぶされた文書

か、その前に記録をどんどん廃棄できる制度、ってような酷い自民党

政権はメディアや有識者や野党に批判され続けてたわけだから、この

ほどの衆議院議員選挙では大敗するかも、って期待もあったのが、危

険な日米軍事同盟や憲法改正志向は自民党と変わらない維新の会が票

を食っただけで、野党第一党の立憲民主党も票を減らした。

国民の大半が懲りずに自民党を支持したのは、いったいどういうこと

なんだろう、って不思議なんだけど、選挙前の若者たちへのどっかの

アンケートでも維新の会や公明党を除いた野党の支持が合わせて20パ

ーセントちょいだったのが自民党は50パーセント以上の支持だった。

考えてみれば、けっきょく、若者を含めた国民の大多数は、国や世界

全体の環境や人々の状況をよく知らないか、知ろうとしてないか、知

ってても、じぶんの生活を優先するだけしか心の余裕がないか、のど

れかになるのだろう。

自民党の政治は、科学や経済の発展した豊かな生活を提供する政治だ、

ってイメージを産業界といっしょになって振りまいてるもんで、考え

る習慣のない人々はそれが世界のありうべき姿だ、って幻想を信じて、

テレビCMなどで美しく紹介される新しい電化製品や車やブランドも

のの商品を競って手に入れようとすることが生活の中心になり、時に

は無理な労働に励んだりして毎日を過ごしてるのだ。

ところが、まず生活に必要なものは安全な衣食住の確保であり水や電

気などのインフラなのだけど、それが国民のすべてに不自由なく供給

されるのが政治の基本なのに、危険な原発の事故やら、温暖化による

飢饉のようなことが起きれば国民の多くは命の危機になるのだし、そ

ういった事態を予防したり起きた後なら迅速で十分な対処ができなけ

れば政権は失格なのだが、今は表面のきれいごとのイメージに惑わさ

れて基礎のそういった部分の不安定が隠されてるのだ。かつて、呑気

に楽しくやってた国民がいつのまにか戦争の悲惨に巻き込まれた歴史

をくり返さないようにわれわれ国民はもっと考えよう。


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