9/14のしゅちょう
            文は田島薫

(日本の教育の問題点、について)


今回の安倍総理から菅総理へ引き継がれた自民党議員ひとりひとりの保身

重視だけで動く政治の傾向と、そんな政党を無邪気に支持する多数の国民

の多さは、けっきょく突き詰めると主体的にモノを考えさせることを疎か

にして、ただ経済成長に貢献することを第一の価値とする教育制度の弊害

から多分来てるのだ。

だって、小学校から詰め込み受験勉強コースに乗ることがいいことと信じ

る先生や親がひたすら暗記中心の勉強だけを子どもに強いて、周囲はすべ

て競争相手、それらを蹴落として勝ち抜け、ってことを日夜勧めてるわけ

だから、けっきょく人間関係の機微やら友情といったものを育むことは始

めから放棄してるに等しいわけだし、自分自身の興味だとか考えを深める

ことが逆に邪魔なものになったりするのだ。

だから、たいていの子どもは強いられる勉強というもが嫌いになるのだし、

我慢して努力し、いい大学出て官僚にでもなれたとしても、無能な政治家

に忖度して、一応経済的に余裕がある生活を家族のために守る、ってこと

だけが人生の目的、ってことにもなりがちなのだ。

そう考えると、勉強嫌いを徹底して退学し、不良になった子どもの方が実

は健全で、金や社会的地位は得られなくても、人々の関係やら不公平な世

界の現状についても肌身で感じたり考える機会を得たりもしやすく、貧し

くとも自身で納得行く人生を過ごす率が高いようにも見えるのだ。

菅さんが、自分の貧しい生い立ちを語ったり、庶民と同じような生活感覚

を示して微笑んだりしても、経済優先の価値観で競争社会を生き抜き、地

位を得た、ってことに過ぎないわけで、本質的に世界の問題点を感じたり

考えたりしてるとは限らない、と言うよりも、多分、考えてはいないのだ。

なぜなら、日本の教育制度の中で余裕なく頑張ったなら、そういったこと

を考える余裕はなかったろうし、実際に彼は、安倍総理が進める、日米軍

事同盟を強化するような政策も支持してたし継承すると言ってるわけで、

戦争の危険がある方向へは行かないでくれ、って言ってる知性ある国民の

意見も、笑顔の裏で全く聞く気がなさそうなのだから。


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