思いつくまま、気の向くまま
  文と写真は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせい、やなものを見てしまいました。





五里霧中




“ごりむちゅう”という言葉を知ったのはいつか。たぶん小学校のなかごろ

小学4年生か5年生のころだろう。

“ごり”の字はわからないが“むちゅう”は夢中だと思っていた。もちろん

五里霧中の意味はわからない。


このコロナ禍の渦中、ドイツのメルケル首相が連邦議会でおこなった演説

『クリスマス前に多くの人と接触することで、祖父母と過ごす最後のクリス

マスになってはいけない』また、『(クリスマスシーズンを楽しむ)代償に

一日に590人が亡くなるというのは私には受け入れられないことです』

には心をうたれた。

その2日後、わが菅の大臣はインターネットテレビのインタビュー番組冒頭

で、司会者に「視聴者へのメッセージをお願いします」とうながされ「みな

さんこんにちは。ガースーです」とやってのけた。

これは伝聞ではなく生で見てしまった運の悪さよ。

わが国の総理大臣はこのていどのセンスの持ち主なのだ。この日、菅の大臣

は世界中の話題になったメルケル首相の演説を知らなかったのだろうか。菅

の大臣はコロナ対策も経済対策も自分が決めたことに執着するだけで、ひた

すら五里の霧に身を委ねているのではないか。


つけたり:メルケル首相の演説全文を読みたくなったので〔演説全文〕とい

うところをクリックしたら全文ドイツ語だった。こちらも正真正銘の五里霧

中でした。


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