8/26のしゅちょう 文は田島薫
(あおり運転の心理、について)
テレビではあおり運転のトラブルについて連日報道してるんだけど、昔からあること
なのにあまり話題にさせれにくかったのが昨今のドライブレコーダの普及で、その加
害者側の行動がよくわかるんで視聴率も取れるせいだろう。
それで、加害者とされる方は、われわれから見ると、なんて自分勝手にひどいことす
るやつなんだろう、って呆れるわけなんだけど、加害者当人の方は、どうも自分が悪
いとは思ってないことが多いようで、先日捕まった男も、進路をじゃまされたんで腹
が立った、って言ってて、初めに進路をじゃました方が悪い、と思ってるようだ。
百歩ゆずって加害者の立場で考えてみた時、自分には急ぐ用があり走行車線の車より
もずっと早いスピードで追い越し車線を走って行くと前方に車が見えてきてどんどん
近づいてしまってる。後ろから自分より早いスピードの車が来るのがわかったらすみ
やかに走行車線に移るべきだろう、って思ってるうちにすぐその車の後ろについてし
まった。それなのに、前の車はそのままのスピードでわきによけようともしないんで、
このやろー、って思った。ここまではだれにでも経験がありそうなことなんだけど、
この先がその加害者の過剰な怒りの展開になる。被害者の方とすれば、そこそこのス
ピードで自分は走ってたのに気がついたらすぐ後ろに車が来て自分をあおってるもん
で、こっちも、一瞬このやろー、って思ったかもしれないし、あぶないやつが後ろに
ついたんで怖いな−、って思ったかもしれないんだけど、すぐにわきによけるのもな
んだな、ってちょっと抵抗を示したかもしれないし、被害者自身が言ってたように、
わきによけようとしても走行車線は車が続いててよけられなかったのかもしれない。
それでもしばらくすると走行車線が空いたかしてよけたか加害者側が追い抜いて行っ
たんで、事が治まった、って思ってたら、追い抜いてった車が何度か進路妨害のよう
にしてから前方で待ってて、車を斜に止めて、被害者側の車も止めさせて、威嚇しな
がら車から下りてきた。この時点で加害者側が急ぐ用はなかったのかもしれないこと
はわかるんだけど、被害者側が言うように動揺して思わずブレーキを離した(か、軽
くアクセルに足が乗ったかで)被害者側の車が加害者側の車に追突したのを見た加害
者が更に激高、被害者を2〜3度殴った。
自己中で過剰に短気な者は世の中沢山いるんだけど、事件を起こすまでに至るのは、
その中でも例外的に撰ばれた者(偉くはないんだけど)と言えるかもしれないにして
も、ちょっと気をぬけばだれにでも起こりうる事だし、加害者側にも非常識なりの言
い分はあって、それに対してたとえば、本当に親が生きるか死ぬかの状況なんで必死
に急いでいるのかもしれない、って考えすぐにウィンカーを出すなりしてわきへよけ
る意志を示しつつ必要なら一時的にスピードを上げてやるぐらいの思いやりを示して
れば事件は起きにくいんじゃないか、って思ったんだけど、これは今の日韓関係の意
地の張り合いも重ねてイメージしたのだった。