6/3のねこさん 文は田島薫
ベランダステップのむん
このごろ晴れた日の午前中、そこが涼しいのか、家人以外の人にかまわれるのが
好きじゃないむんはわが家のベランダへ上がる外階段の途中で丸くなってること
が多い。土曜の掃除の時、1階のたんすの部屋のガラス戸のブラインドを拭こう
とそれを上げて外を見た時、それがこっちを見てたんで、こっちもそっちを見て
たら、そっちもこっちをじっと見てるもんで、こっちもじっとそっちを見てた。
いやいや、ここはちょうどあっちの庭の方の陰んなってから、子どもたちが来て
も見えないからほっといてもらえるし、静かでいんだよね、そいだし、この時間
はちょ〜ど暑くもないし寒くもないし、い〜感じに暖ったまったこのあたりで寝
転んでるとグーな気分なんだよね。つってると、お、あっちのガラスの向こうか
らおばさんじゃない気がきかない方のが顔出してなんだか笑ってるね〜、うるさ
いね〜、なんだ、っつんだろ〜、こらっ、つってにらんでやっか。まだ、こっち
見てんね〜、なんだっつんだ、ばかにゃろ〜、あっち行け、つ〜の。