5/27のねこさん 文は田島薫
草上の昼寝
まだ5月だっていうのに、真夏のような暑さが続くここんとこ、パネとバットは
事務所の開けたガラス戸のすぐ下の、ちょうど木陰の細いすだれのような草の中
で昼寝してる。仲良しのふたりでくっついて寝てることも多かったんだけど、今
はちょっと離れて寝てて、さっきちょっとバットが起き上がって、パネのそばへ
行ってから、じっと考え事したりなめた足で顔をふいたりしてたんだけど、しば
らくしてして見てみると、またふたり離れて寝てた。
いやいや、よく寝たね〜、けっこ〜涼し〜んでたすかるんだよねここ、さ〜て、
これからど〜すかね、あっちの方歩いて行ってみっかね〜、いやいや、なんだか
すんごくあちそ〜な感じだからやめといた方がよさそ〜だよね、じゃ、やっぱ、
も〜ひと寝入り、ってことにすっか、兄貴がいるからそこでくっついて、いや、
待てよ〜、こないだくっついてたら、あちかったな〜、兄貴も目覚ましちゃって、
どっちも、気使ってしばらく我慢してたんだけど、なんとなく解散、ってことに
なったんだった、そ〜だった、じゃやっぱ、このぐらい離れたとこで寝っか。