映画だ〜い好き 文は福原まゆみ
尾形映画プロデューサーの友人が仕切る映画制作会社で働く映画好き女史が
エッセーを連載してくれてます。
映画女史は仕事上の困難や逆境の時こそ燃えるようです。
バリー・クック監督が…
ひょんなことから関わるようになった短編映画祭に、バリー・クック監督が参加し
てくださることになった…と、先週書いた。
早めの来日となるので、ここぞとばかり張り切って、アニメーション・コースのあ
る2つの大学にアポを取り、教授(かなり有名な監督)や学生さんたちとの交流の機
会を与えてもらうようお願いした。
五月連休前のこの忙しい時にだ。書類を作って登録などもしなければならないのに
…。
ところが両校とも無理を受け入れ、クック監督を迎え入れる手筈を整えてくださっ
た。あー良かった!と思った翌日、なんと来日キャンセルの連絡が!!!ご家族の御病気
が理由とのことで、これは仕方ない。回復を祈りつつ、大学へのお詫び行脚の計画
を立てる。
一瞬ムンクの『叫び』顔になったけれど、実は映画祭の準備をしているとこんな事
の連続なのだ。トラブル&プロブレムのオンパレード。次第に自分が別世界で泳い
でいるような感覚になり、何と言うか…生きているなぁと、たばこの煙を吐くよう
な(吸わないけど)深〜い溜息をつく。
でも、わかっている。どんなに大変でも、本番が終わったらみんな抱き合って涙を
流し、まるで自分たちがグランプリを受賞したかのように喜びを分かち合うのだ。
きっとそうだ。
審査員をJuryにするかJudgeにするかでモメたことも、審査員が来ないことで慌てた
ことも、字幕のチェックをギリギリの時間でやったことも、ゴールに行きつけば全
てはOK。みんなで一等賞の祝杯を挙げよう。
さて、五月連休を返上して頑張るぞ〜。