2/4のねこさん 文は田島薫
2年ぶりのポネか
気まぐれにやって来るパネやバットのために道路際に置いてるごはん容器がカラス
や風にひっくり返されないようにふだん石を乗っけてるんだけど、先日パネにごは
んやった後そのまま忘れてて、大分経ってからそっち見てみると、まだパネが食っ
てるのが見えるんで、随分いつまでも食ってるもんだな〜、って思って見てたら、
ふいに上げた顔が、どうもパネじゃない、そ〜言えば体の模様もちょっとちがう。
また後日、外を見てたらそいつがまたそこへ来て立ち止まってて、容器に石が乗っ
てるのを見てるようなんで、外へ出て行くと向かいのアパートの貯水タンクの下へ
逃げたのをほっておいて、容器の石を取って家へ戻り外を見てると、ゆっくり戻っ
て来て食い出した。また別の日にはむんやらニケやらがそばにいてもお互いに、そ
ばでくつろいだりながめあったりしてるから、あれは以前来てたポネなのかも。
なんだかここなつかし〜感じなんで、このごろよく足がむいちゃうんだよな〜、ご
はんはあっちのおばさんにもらってっからここで必死に食いもんもらうこた〜ない
んだけど、こ〜、ここにごはんがあると、おら〜知らずに食っちゃうクセがあんだ
よね、いやいや、腹いっぱいなんだけどね。お、石でふさがれてっから食えないね、
いやいや、いんだいんだ、ダイエットしなきゃいけない体なんだから、却ってその
方がい〜んだよね、おっと、だれか出て来て、え?石取ってくれて、おら〜に食え
ってか〜、いや〜、ありがたいよ〜な、そ〜でもないよ〜な、ま、せっかくあ〜や
ってくれてんのに、それを食わないと、なんてやなやろ〜だ、って思われちゃうし
ね、しょ〜がないね〜、じゃ、ちょっと、かたちだけでも、食ってやっか。