11/25のねこさん 文は田島薫
パネの空振り
まわりで仲間たちがなにをしててもいつも温厚そうに寝そべってることが多
いパネが珍しく、きのうの夕方、わが家向かいのアパートの駐車スペースで
くつろいでたニケに、ふざけて走り込んで行って体のどっかをぽんとたたい
てからそばにあったブルーの軽自動車の下へ隠れたんだけど、ニケはつまら
なそうにそこを立ち去ったもんで、のっそり出てきたパネも、なんだか合点
のいかない感じで佇んでたんだけど、車のブルーとパネの薄茶の色合いがな
かなかで絵になっていた。
お、あいつがあそこで寝転がってるね〜、ぼくの体もちょっとなまってるし、
たまにゃ〜あいつといっちょ、遊んでやっか〜、そ〜れ、とととととと、と
来て、こんにゃろ、ぽん、ってたたいてやって、わはははは、ここまでおい
で、つっちゃって、いやいや、まいったまいった、つっちゃって、さて、あ
いつは、来ないね〜、あり〜?ほんとに来ないどころかあっちへ歩いて行っ
ちゃうじゃね〜の、なんだなんだ、へんなやろ〜だね〜、あそぶのが好きな
くせに、きょうはど〜したんだ?え〜?ど〜したどした。