6/4のねこさん 文は田島薫
眠れる森のミケ
きのうの日暮れごろ、家人と散歩して3番目の最寄り駅からずっとまわり、近所の
スーパーで水をもらって帰って来る途中の稲荷神社となりの家の狭い庭。生け垣の
葉が茂って庭は深い森のような雰囲気になってて、ねこさんがいる発泡の箱もうす
暗がりにやっと見える感じ。ミケはいるかな?って目をこらしてみると耳がふたつ
見える。いっしょにのぞいた家人が、いないね、って言うんで、いたよ、って言う
と、え?ってまた生け垣まで戻って中のぞいて戻って来て、いたいた、って。
いやいや、きょうはあっちかったね〜、外歩いてたらこりゃ行き場所ないね〜、っ
てあせっちゃったかんね〜、夕方んなって涼しくなってよかった〜、ほっとしたね
〜、じつに、も〜ここの寝床がいちばん気持い〜んだよね〜いまや、おばさんにご
はんもらって腹いっぱいんなって、後はも〜寝るだけ、つーしあわせ、寝るより楽
はなかりけり、うきよのばかねこは起きて働く、つっても、働いてるねこは、あん
まり見たことないんだけど、とかなんとか言ってるうちにわたいは夢の国。