3/19のしゅちょう
            文は田島薫

(平常心を保つコツ、について


世界平和、って言葉だけ叫んでるだけでそれを実現するすることはできないかもしれな

いだろうし、最低限の軍事的備えも必要だとしても、わが国の首相や外相たちのように、

頑に他国への敵意や上から目線での決めつけのようなことばっかりしてるんでは、戦争

への不安が増すばかりなんで、早急に辞職か軌道修正してもらいたいとこだ。

戦争なんか起こって欲しくないし、首相たちだって戦争を望んでるはずはないんだけど、

知らずにその危険な方へ向かう、ってことがあるわけだからわれわれ国民も今後、選挙

時にはより慎重に候補者や案件の危険性を読んでから投票した方がいい。

それはそれとして、平和な時でもたとえ戦争の時でも、早めに亡くなる人としぶとく生

き残る人がいて、その差はなにか、って考えると、生きることへの肯定心を持ってる人

の生き残る確率の方が俄然高いようだ。

フランクルの「夜と霧」の中に、ユダヤ人である彼が収容所で日に小さなパンのかけら

1コと水っぽい具のほとんどないスープ一杯だけの体力で、過酷な強制労働のため極寒

の中、乱暴な監視者にこづかれたり罵倒されたり動物以下のような扱いをされながら歩

かされてる時、同様にわきを歩いてた仲間が彼に小声で言った言葉が、

「ねえ君、おれたちのこのありさまを女房たちが見たらどう思うかね。女房たちにはも

っとましな扱いだといいんだが、おれたちがどんなことになってるか女房たちが知らな

いでいることを願うよ」

それを聞いた途端、すぐそばに女房がいる気がして、安らぎの気分と会話がずっと続い

て、そばにいた他の仲間たちもその気分でいることがあきらかだった、って。

なわけで、とんでもない過酷な状況でも、精神を平静に保つには、ごく日常的な生活の

リズムのようなことを心と体に吹き込めればいい、ってことが言えそうなのだ。


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