12/25のねこさん       文は田島薫

ニケがんばる


でかいやつ3コと小さいやつ1コのキャッツハウスがあるのに、先週はパネが泊ま

りに来ないんで、玄関ドアそばの発泡敷いた第3号が空だろう、と思ってたら、1か

2番の人気だったはずの第2号が空で、第3号にニケが入ってることが多くなった。

先週は2〜3度、夜中に下でねこさんの威嚇の声がして、そのたんび私が玄関の灯を

つけて外出ると、いつも、1号のキャッツハウスに入ったむんと3号のニケが顔を上

げてて、道路の方へ逃げて行く黒とらの後ろ姿が見えるんで、私がそっちへ歩いて

行くと、いつの間にかニケもそばに来て黒とらの行った方を見てる。


夜んなると、よそもんのあいつが来て、ぼくらになんだかんだいいがかりをつける

んだよな、だから、ぼか〜、ここで、見張ってて、すぐに逃げられるよ〜に、じゃ、

なかった、こらっ、って追い返すよ〜にしよ〜、って思ってるんだけど、いつも、

あいつは思ってるより早くそばまで来て、ばきゃろー、って言うもんで、こっちが、

逃げるヒマ、…じゃなかった、こらっ、って言うヒマがないんだよな、でも、すこ

し待ってっと、ここの人が出て来っから、そしたら、いっしょに追い返す、ってこ

とにしてんだよね、って言ってるそばから、あいつが来て、なんか言ってるね〜、

やだね〜今はここから出ない方がい〜ね〜、こわいね〜、いや、ちがう、ほ〜ら、

ここのだれかが出て来た〜、お、逃げたか〜、こんにゃろ〜、おとといこいっ。


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