10/9のしゅちょう
            文は田島薫

(価格破壊とサバイバル、について


世の中、世界的にも貧富の2極化が進んでるようで、金持ちはあらゆるサービスや所

有物に大金を払い、貧乏人はそれらをいかに安く上げるかにがんばる。

金持ちが金をため込むだけで使わなかったとしたら経済は停滞するだろうし、貧乏人

もその立場で金を使う、ってことで経済は回るわけだろうから、それぞれのそれぞれ

の物事への対処の仕方はそれが当然なことで問題はないんだろう。

けっきょくのところ、本当に人間生活に必要なもの、って考えれば、金持ちが買うよ

うな高価なものは不要で、最低限健康を保てる衣食住さえ確保できればいいはずなん

で、貧乏人でも、とりあえず健康でアルバイトでもなんでもなんらかの仕事をしてさ

えすれば、幸せな生活は可能なのかも。

物の値段で言えば、例えば私なんかはこの数十年、1000円ぐらいで買える腕時計しか

買ったことがないんだけど、何百万円も何千万円もする腕時計もあるらしく、それを

なんとか、買うことに喜びを感じてる層もいるらしいのが私には全く理解不能だとし

ても、金銭に余裕があってそれができるんであればやってもかまわないわけで。

わが家は先日米国貧乏旅行に行って来たんだけど、それだって日々の生活費かつかつ

にがんばってる大家族だったら、ぜいたくに感じるだろう。それでもわれわれの買っ

た航空チケットをもしも普通に当日買ったとしたらと調べたら10倍以上高くて驚いた

んだけど、これがファーストクラスなんかのそれだと多分100倍ぐらいするんだろう

に、それを平気で払う層もいるのだ。

先日の新聞コラムでは英国の高級ブランド、バーバリが売れ残った香水やら服を大量

に廃棄してることがわかった、って伝えてたし、どんな高級食品も賞味期限が1日な

らその日のうちに大量廃棄、って話も聞いたことがある。

もっとも、そういったことに批判も多いわけで、畜産の飼料や肥料にする、ってこと

もされてるようだけど、まだ無謀な廃棄も続いてるようで。

そういったとりあえずわが国の状況の中で、ただサバイバルってことで生き抜くのは、

考えようでは容易でもありそうで、毎晩のように高級ホテルの料理を食ってるホーム

レスの話もテレビで見たことがある。

そこまで極端に考えなくても、とりあえず(とりあえず、が多いんだけど)、自分に

とって必要なものはなにか、って考え、余計な馬鹿げた出費を押さえることで、無駄

な労働時間を省き、自由な時間を取り戻し、より人間的な生活を送る方がいいんじゃ

ないかと、思うんだけど、そんなことはだれでも考えてることなんだろうな〜。


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