きょうのねこさん 文は田島薫
夕涼み
きのうの夕暮れ時、家人と近所のスーパーへビールその他を買いに出かけた途中の、稲
荷神社となりの家の前の道路にそこの奥さんが出てだれかと立ち話してたんだけど、そ
の2人の間にミケがゆったりと寝そべってた。ねこさんごはんも食べたし毛づくろいも
済んだ後らしく、真っ白な体と顔は満足そうだった。あいさつしたわれわれに奥さんは、
気持いいよ〜、って言いなさいとかなんとかミケに言ってるんだけど、ミケは無言。
いやいや、ごはんも食ったし、こ〜やって風にあたってると涼しくてい〜んだよね、そ
れにやさし〜おばさんもそばにいてくれるんで、余計安心して居眠りだってできちゃう、
ってすばらしさ、いや〜、まいったまいった、静かでい〜ね〜、おばさんの声も子守唄
みたいに聞こえるし、向こうからだれかがやって来たけど、おばさんがいるから大丈夫
みんなおっぱらってくれるから、わたいはなんにもしなくてい〜、ってすばらしさ。