6/19のしゅちょう 文は田島薫
(暴走国会について)
次回の選挙で当選することだけしか念頭にないように見える自民党ら与党の国会議員の多数
決で、野党の反論を無視したまま次々と問題を抱えた法律が作られて行くのを、国民は指を
くわえて見てるだけしかできない現状のままでわが国の将来は大丈夫なんだろうか。
安倍政権になってから、これまでのずっと自民党議会でも抑えられて来た、集団的自衛権や
武器輸出の発効、ただでさえ不十分な情報公開環境にさらなる特定秘密保護法や今回の共謀
罪の制定、国内で原発事故が起きたばかりでも原発再稼動決定、被爆国なのに核兵器禁止条
約への不参加表明、沖縄では住民たちの反対を押し切っての米軍基地建設埋め立て。
安倍政権は米国との軍事同盟上の現実的措置、ってことで仕方のない選択だと思ってるのか
もしれないんだけど、その構図はわが国周辺の中国や北朝鮮の軍事的脅威への対抗や、世界
各地の紛争地域での米軍による軍事行動への輔佐を自衛隊の軍事力を有効にすることによっ
て成して米国からの信頼をもらおう、ってだけのことなのだ。
これまで、世界でも希な軍事力による紛争解決を否定したわが国の平和憲法が世界での日本
への信頼の基にもなり、海外でのNGOやNPO活動の安全性の保証になっていたのに、いろい
ろ理屈つけたとしても自衛隊を普通の軍隊のように世界に派出すれば、その安全性が壊れる
のは目に見えてるわけだし、軍事によらない、もっと前向きな平和外交のチャンスさえ失う
ことになるのだから、安倍政権が得意顔で安易に次々進める軍事政策は、全て短絡的なナン
センス、ってことになるのだ。
平和外交よりも軍事力に重きをおいた他国への敵視政策ばっかりやってると、わざわざ、国
民を危険な状況に追い込む可能性が高まるのだし、その時に、国民の命を守るために、なん
ていくら言ったって、それで戦争のようなことになるなら、それはただの美辞麗句であって
時代錯誤をまっしぐら、じゃ国民の命は守れないのだ。
それに、安倍政権が次に画策してる緊急事態法が作られれば、恣意的な緊急事態宣言だけで、
首相に絶対命令権が集中できるようになるのだから、政府に反対意見持つものはどんどん取
り締まられるだろうことも目に見えてるのだ。
安倍政権はまさか、70年以上も前の戦時中の首相のようになるつもりはないのかもしれない
し、そんな状況にしたいと思ってるはずはないんだけど、善かれと思って安易に作り続ける
法律がやがて独り歩きして危険な状況にする可能性が大なのだ。
ところが、首相や官房長官からその自覚のない傲慢さを度々目にさせられるのは、反対を押
し切って法律を作った後、国民にはこれから充分な説明をする努力をしたい(それさえ充分
にされたことはないんだけど)、などと言い、作る前の相談は無知な国民に対しては無用、
事後報告するだけでよい、って態度なのだから、世も末、ってとこなのだ。
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