4/24の日記          文は田島薫



銀座の春とさいたまの春


先週、銀座日動画廊は友人の個展の最終週で、平日に行く予定がぎりぎりの金曜にな

り、家人と昼少し前に出て駅前の立ち食いそば食ってから出かけた。

画家は掘研で、その前の週には美大の同窓会があり画廊に集合する、って話があった

時、そういった集まりが不得意で、卒業間もなくの回に1度参加した後はずっと不参

加だった私も、もうみんな年を取って今後会う機会はほとんどなくなるから、って幹

事に言われ、少し迷った後、しかしよく考えてみれば、ふだん会うやつ以外に特に会

いたい、ってやつもいないか、ってことで不参加を決めたのだ。

平日昼間の画廊は何人かの社員以外、われわれ以外の客はその時いなくて、友人も当

然いなかった。絵は、独特の荒さと繊細さが共存したタッチで描かれ、岩肌を走る水

や花々は完成度のひとつの頂点を示してるんだけど、100万円程度で数点売れてても、

画廊としても画家としても商売(?)としてはなかなか大変だろうと感じた(買いも

しないくせに大きなお世話なんだけど)。

銀座は何ヶ月か来ないうちに銀座も新しいビルラッシュ、そんなのにちょっと入って

みてすぐ出たりしながら、2人で日本橋まで歩き丸善の新しいビルに入ってから出て、

東京駅から電車で御徒町へ、来るたび寄る、ガ−ド下クラフトショップ街のコ−ヒ−

店でコーヒーを飲み、アメヨコでナッツや焼き海苔などを買ってから帰宅。

日曜日は、昼前に卵焼きや生キャベツやビールを持って、家人と自転車で2〜30分の

とこにある荒川沿いの人工湖の公園へ出かけた。そこの湖沿いの並木には柳などもあ

り、家人は新緑の頃のそれが大好きで、多分われわれは毎年来てるはずだ。

おなじみの家族連れやカップルやジョギングやスポーツ自転車にまぎれながらゆっく

り湖沿いを行き、東屋風ベンチに座り、水や人々や木々や遠くの花々の色をながめな

がら持って来た料理と途中で買ったおにぎりを食い、ビールやコーヒーを飲んだ。

湖を半周してから帰り道は少し迂回し、おなじみ沼公園で立原道造設計の小屋に再び

入り見物した後、全景見渡せるようなベンチに座り人々と沼と木々をながめながらク

ラッカーにあんことクリームチーズのっけたおやつを食い、帰りは3番目の最寄り駅

をまわり、近くの大工センターで、保証期間内で取り替えた2台目もさっさとダメに

なった足踏み式空気入れの代わりに、手押しタイプのを買った。


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