10/30のねこさん 文は田島薫
むんがおとまり
台風が通過中のきのうは朝から雨模様で、むんは屋根のある玄関前にずっと居座って
たんだけど、前日ぐらいに家人が四角いプラスチックの塗料皿に布切れを敷いて簡易
寝床を作ってやってたのが気に入ったのもあるようだ。ずっとそこで寝ちゃ、腹へる
とそばに置いてあるごはんを食う、って夢のような暮らし。
少し薄暗くなったころ、様子を見に玄関のドア出てみると、空んなった容器の前に、
グレが来てて、私を見て安心したように伸びをした。ごはんを多めに入れてひっこみ、
後で見てみると、半分ぐらい食ってあってグレは帰ってて、むんは定位置で丸くなっ
てる。朝んなって家人が行ってみると、むんは起床してて、にゃーにゃー。
いやいや、こ〜、雨が降ってると、あっちのおばさんとこからこっちへ来てやんのも
なかなか骨んなっちゃうな〜、って思ってたら、お、こ〜、い〜もんがあったね〜、
いつからあったんかな、ここに乗って、丸くなるってーと、おー、けっこーあったか
い、これだと、あっちへ帰らなくてもい〜かもね〜、ここでくらしちゃってもい〜か
もね、ごはんもいつでも食えるよ〜だし、いやいや、まいったまいった。外は冷たい
雨、ここはあったかい寝床、い〜ねい〜ね、すぐそこにはいつでも食えるごはん、と
きたもんだ、きしょー、にくいっ、しかし、そろそろ足してもらわないと今晩のごは
ん足んないねー、って思ってるとこに、かーちゃんまでごはん食いに来ちゃった。ど
ーすっかね、って思ってるとここの人が出て来てごはんをいっぱい出してくれたね〜、
いやいや、けっこーい〜人だね、いやいや、ほんとに。