7/25のねこさん 文は田島薫
黄とらと黒とらで見張り塔
暑さの和らいだ先週末の午後、家人と自転車で食料の買い出しに出かけた途中のねこ
よこちょう入口角の家。庭をのぞくと、テラス手前の縁台の上の奥に黄とら、手前に
黒とらが寝てて、しばらく家人とながめてたんだけど、ふたりとも深い眠りに落ちて
る風だった。買い物帰り、またそこをのぞいてみたら、さっきとおんなじだった。
いやいや、ここんとこあっちくてこの台の上にいるだけで大変だったんだけど、ため
じろーが旅から帰って来た時にぼくがいないと、なんだ、つって帰っちゃうんじゃな
いかって気が気じゃなかったんだけど、きょうは大丈夫だね、こ〜、涼し〜と、も〜、
ゆっくりここで見張ってて帰ってくるとこ、お〜帰ったか〜、つってやれるよな。お、
近所のこいつが先に来ちゃったか〜、こいつが台乗ってると、ためじろーが、なんだ
しらないやつがいんじゃねーか、って帰っちゃうから、おまえはしっかり見張ってて、
ためじろーが来たらすぐにぼくに知らせんだぞ、つっといたからも〜、安心、ってこ
とで、じゃぼくはうしろで軽く寝てっからたのんだぞ、おい。