2/8の日記          文は田島薫



安息日


最近じゃ希なことで先週もずっと仕事三昧だったもんで、家人とのお茶の時間なんか

にも私の方は仕事のリズムから抜けられず、家人の話しかけにもけっこう空返事した

りで、家人の方は少し寂しい思いをしてたせいもあってか、土曜の家事集中日にふた

りでいっぱい働いた後、翌日の日曜にいくつか先の駅にある北欧家具雑貨センターに

遊びに行かないか、って家人が提案して来た。

生返事をしてた当日、買いたいものが紙雑巾とビニチャック袋と、バタンと大音響で

しまる台所のためのドアの緩衝具だ、って言うんで、ドアの方をネットで調べると、

どうもドアクローザー、ってけっこうメカニックな金具しかないようなんで、イメー

ジしてるような小じゃれた道具って形で北欧家具で売ってそうもないし、きょう行か

なくてもい〜んじゃね〜の、ってようなこと言ったら、フクレテしまった。

で、行ったってい〜よ、って言ってみたんだけど、も〜い〜、ってことで、元々、家

人の方も私が行きたい気がない時は行かなくてかまわない、って言ってたことだし、

出かけなくてよくなったんで、ちょっとホッとしたり、しながら、テレキャスターと

アンプつないで、ユーチューブのチャーやクラプトンのギターに合わせたんだけど、

そんなに同じに弾けるわけもなく、ちょっと不愉快になったもんで、なんか心休まる

やつかけよーか、って考えた時、そ〜言えば、先日夜中に聴いた加藤登紀子とジョー

ンバエズのが心に沁みたからそれを、って探しかけた。

加藤登紀子の方はジブリアニメ「紅の豚」に使われた「時には昔の話を」で、バエズ

の方は人種差別的えん罪で死刑になった2人の男を描いた映画「死刑台のメロディ」

のテーマ「勝利への讃歌」どちらもなんだか懐古的感傷の部分を刺激され泣きたいよ

うな気分が心地よく(?)、何度もくり返して、ギターでコード確認したりしてると、

どうも、家人の方には寂しさを増長させちゃったようで、その後のふたりの会話も弾

まず、よかったよ〜なわるかったよ〜な、あんまり感傷的音楽に浸りすぎるのも時と

場合を選んだ方がよかったよ〜で。私の方は安息になったようなんだけど。


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