2/1の日記          文は田島薫



仕事三昧 2


この十年ほどは不景気に加え家族事情などもあり、次第に仕事の受注がどんどん減っ

て来てたんだけど、いろんなローンも済み、取り立てて多くの金が必要ということも

ないんで焦ることもなく粗衣粗食でけっこう、ってことで、読書や音楽や瞑想や遠足

なんかで気ままに過ごしてる生活スタイルが快適だったところに、わりあいまとまっ

た量の仕事をもらい、またすぐにもう1本続いちゃったりで、近年珍しいほど先々週

に続き先週もめいっぱい事務所で仕事をした。

こんな場合、以前だと、できるだけ急がないとクライアントに申し訳ない、って気持

が強すぎて早めの納品予定日を伝え深夜までやったり徹夜したり休日出勤なんて普通

にやったりしてた時もあったんだけど、後で考えるとこういうやり方は精神的によく

なくて、仕上がりにも心残りがあることが多かった気がする。

で、今回は残業もほんの1時間程度にして、休日もしっかり休むことにしたんだけど、

ふいに自分の頭に創造性が降りて来るのはこういった心の余裕のある時なのだ。

というわけで、土曜は家人といつもの掃除に食料の買い出し、その場運動して風呂後、

夕食にビールにジンフィズもどきや家人は梅酒飲んで、仮眠してからU23の対韓国戦、

2.0の劣勢からの逆転勝利で家人とハイタッチ。

日曜の午後は、おふくろが婦人会で出かけた旅行の大量の記念写真を何枚か美しく撮

れてる数枚を残し処分した後、家人主導で頼んでおいた破けた古いレッドウィングワ

ークブーツの修理が1ヶ月半かかって出来上がった連絡を受け、一番にぎやかな3番

目の最寄り駅にできた自由型書店内の靴修理屋へいっしょに出かけた。

まずいつものコーヒー屋でコーヒーを買い、反対側のパルコ地下の百均で電池を買い、

上階のクラフト用品店で糸と私のジーンズ補修用の端布を私が選び家人が買った後、

靴修理店で靴を受け取った。修理した方の丈が何ミリか短くなってる(!)のを除け

ば予想以上に見事な仕上がりだったんだけど1万3千円かけたのだった。

暗くなった帰路をふたりで歩いてから粗食で晩餐。


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