11/7のしゅちょう
            文は田島薫

揚げ足取り議論、について


与党がまとめたい法案に、なんとかそれに反対したい野党が必死に策を練ってじゃましよう

とする構図はあって仕方ないのかもしれないんだけど、審議内容にかかわらず反対のための

反対ばっかりの戦略戦術だけで時間をつぶしてるのなら時間と税金の無駄だろう。

今回のTPP協定についても、各業態へのメリットとデメリットが議員たちにも国民にもあま

りよく理解できてないような状況で採決を急ぐような自民党のやり方を批判する野党側に理

はあるとは思うんだけど、今回の農水相の軽い冗談にくらいついて辞任要求する過剰反応に

はどうしても馬鹿馬鹿しさを感じてしまう。

衆議院運営委員長のパーティで、「強行採決するかどうかはこの佐藤さんが決める」、って、

これはジョークでしょうよ、私だってちょっと笑っちゃったし。

こういうと、なんて不見識で不謹慎なやつだ、って私も非難されちゃうんだろう。

たしかに、強行採決がいいとは私も思ってないし、ひょっとすると自民党の多くも内心反対

の意見持ってるものもいるのかもしれないし、農水相だってそう思ってて他人のせいにした

冗談を言いたかったのかもしれない。

ところが、野党全員も自民党全員も、結果的には強行採決をするだろう、って思ってるのだ

し、自民全員がTPPに賛成するだろう、と思っているのだ。

自民党の側からすれば、いくら審議を延長したところで、野党はただ反対するだけだし、結

局最終的に可決する議員数持ってるのは自民党のわけだから最終的には強行採決、ってこと

になり、時間が長いか短いかだけの問題だ、って考えてるのだろう。

自民党側には、法的手続きに沿ってやってるだけだ、って主張もあるだろうし、もし審議延

長の必要性を訴えるなら国民にもわかるように具体的にもっとアピールすべきだろうし、そ

の審議延長などの法的不備があるなら、問題が起きる以前からその整備提案を議会と国民に

向けて訴えて支持を増やすのがいいのだし、冗談は冗談として受け止めて笑ってやってから

与党野党が柔軟な気持の通じ合うようなやりとりで制度改革などめざした方がもっと効率的

じゃないのか。ただ揚げ足取りだけで時間かせぎするのがいい方法なのかどうか。




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