きょうのしゅちょう 文は田島薫
(同一労働同一賃金への遠い道、について)
きのうあたりの新聞でだれかが書いてた話の受け売りプラス若干の脚色をまじえてご披露。
正規雇用とパートタイマーなどの非正規雇用とその賃金に差別があるのは問題だから、同一
の労働にはそのどちらの場合も同一賃金を、って先進国ではすでに行われてる制度を、わが
国の政治家たちは与野党のどちらもが言い出しては来てるんだけど、一向にそれが進まない
のは、すでに既得権を守ろうとしてる大企業などの正規雇用労働者や労働組合と、その経営
利益の配分をできるだけ減らそうとする経営側が、すでに正規雇用労働者を減らし、安い賃
金の非正規労働者を増やしてるため、現実的にそれをやろうとする時、非正規雇用者の賃金
を正規雇用者のレベルまで上げなけりゃならないためその失業を招く恐れがあるのだ。
だから、そのために最初に必要なのは既得権者たちの賃金と非雇用者たちの賃金レベルの妥
当性の検討と、その配分のため正規雇用者たちの賃金カットも必要なはずなのだ。
ところが、その手本を示すべきはずの国や地方自治体で、1000兆円を超えて膨らみ続ける
国家財政赤字の中で支払われる議員たちや公務員たちの賃金が、労働者全体の平均の2〜5
倍にもなってると言うのに、このほど久々だといいながらベースアップが行われた。
2000万円ももらってる議員たちだって与党も野党も自分のそれをカットしよう、って動きは
ほとんどない一方、中小零細や個人営業者や非正規雇用者の平均賃金は下がり続け、ほとん
どが目一杯働いて200万円にも満たないのが現実なのにだ。
そこへもってきて、安倍首相は経団連などに、賃金アップを要望したんだけど、賃金格差の
是正ぬきでのんきにそんなこと言って、それを実行されたらアップするのは上部の連中の賃
金だけで、そのしわよせは常に下へ下へと来て、格差が余計広がるだけのことなのだ。
おまけに、安倍政権のアベノミクスは景気のよさイコール、インフレだ、ってわけのわから
ないこと言って実行しようとしてるから、下層の連中の賃金は上げる上げるのかけ声ばかり
で、最低賃金900円ぐらいで上げた上げたってさわいでるだけで、実質収入は減る一方のと
ころへもってきて、物価だけは上昇し続ける、ってことでいいわけはないのだ。
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