ひさしの上のねこさん
家人の両親がいたアパートの整理のため家人と長野へ金曜に出かけ、帰る日曜の朝、
ローカル線最寄り駅のホームわきのフェンスのすぐ外にある家にきょうはねこさんい
るかな、って屋根の上や家の片隅を探した。いないか、って思ったら、屋根のすぐ下
のひさしの上に灰色のねこさんが寝てるのにやっと気がついた。足を4つ手前に投げ
出して熟睡してる模様、頭は見えない姿勢なもんで、ちょっちょっ、ってしばらく舌
で合図を送ってたら、ちょっと頭が動いて体全体が少し回転、めんどくさそーな顔が
ちょっとだけこっちをながめ、またすぐに目をつぶった。
いやいや、あちー日が続いてたもんでなかなかよく眠れなかったもんだから、この間、
やっと涼しかった時は寝たな〜、雨降って来たのに気がつかないくらいだったから、
で、そん時泥の上だったもんで、寝返り打ってたんだね、気がついたら体じゅうまっ
くろんなってやがんの、体なめたんだけど、気持ち悪くなって途中であきらめたね〜、
ま、少しずつってことで、で、も〜泥の上で寝んのはやめて、雨にもあたらないここ
が一番、ってことになったんだね、いやいや、よく眠れるね〜、しかし、こないだい
っぱい寝たせ〜か、物音ですぐ目さめちゃうね〜、なんだかぼくを呼んでるやつがい
る感じで、ちょっと目開けて見てみっと、ど〜でもよさそ〜なやつだね、ほっとこ〜。 |