8/10のしゅちょう 文は田島薫
(中国の軍事費増大について)
先日、右傾女流政治評論家が出した著書の新聞広告が出てて、安倍政権のこのところの米
国追従の安保法制についても当然のごとく支持してるんだけど、その理由はご多聞通り、
日本近海や南シナ海での中国の領海侵犯や中国の軍事費の急激な増大をほっておいたら日
本が危険にさらされるのだ、ってことのようだ。南シナ海環礁の埋め立て航空基地造りな
んかは、かつてのキューバ危機と同じような状況なのだ、って言ってるんだけど、どこま
でも自己本意のモノの見方に思わず笑った。
なんだかその評論家のヒステリックな対外敵視口調は、疑心暗鬼で突き進んでいいことは
ない、っていろんな聖人が言ってるのを聞いても、現実の厳しい環境で心を痛めつけられ
て人間不信的な性格になり、人をにらんでる小学生を連想させられた。
ほんとにそんな大騒ぎして急いで米国と軍事同盟しなくちゃ危険な状況なのかどうか、っ
てことは、ほんのちょっと疑心暗鬼を止めて、中国の側の立場になって想像してみれば、
どっちが客観的に危険な国に見えるか、ってすぐにわかるはずなのだ。
中国の軍事費が増大してる、って言うけど、そんなことは経済発展すれば当たり前のこと
だし、軍事費が巨大で危険と言うなら一番危険なのは日本が同盟強化しようとしている米
国なんであって、中国としてはさらに200%ほど増大しないと米国との均衡はとれないの
だ。だって、米国は戦後でもはるばる朝鮮半島はじめベトナム、イラクに遠征して一方的
空爆をしかけて多大な殺りくの前科があるのだ。その米国こそが中国近海や近隣国に事実
上核ミサイル持ちこんでってうろうろしてるのであって、中国が米国近海にそれをしてる
わけじゃないのだ。中国から見たら、自国侵略への前科があり、それの反省に疑問を抱か
せる安倍政権の言動や、保守政治家による近海の無人島の所有権の主張、危険な米国と軍
事同盟強化しようとしてる日本こそ危険に見えるだろう。
自己都合ばかりの一方的見方で自国の利益ばかり主張し、相手の都合を全く顧みず、敵視
ばっかりしてるのは、育ちの悪い子供というもんなのだ。
戦争なんてなくしたい、って本気で思うなら、なず自分から武器を捨ててみるのがいいの
であって、捨てたとたんに相手の攻撃に遭うのが恐怖だ、って感じるうちは敵視の枠から
出てない子供と思い、心を寛く持つ修業をしたらいいのだ、政治家も国民もみんなで。
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