2/16のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争をなくす方法について 4)


「イスラム国」せん滅を宣言して空爆続ける他、期間限定で地上軍を送ることも検討しだ

した米国と、それをほっておいて、と言うよりも米国と行動を共にするような姿勢でいる

わが国安倍政権は、軍事貢献はしない平和的後方支援だけだ、って言ってるんだけど、そ

んなやり方ではたして戦争を無くすことができるだろうか。

積極的平和主義、って謳いながら、先日の日本人質のような時、政権が強硬に進める集団

的自衛権があればそれの救出もできるかも、といっただれが考えても無理だろう、ってア

ピールしたり、「イスラム国」への敵視言動をくり返す神経は私には信じられない。

軍事貢献はしない、わが国は直接手をくださないし、爆撃で逃げた人々の人命を保護する

だけだ、っていくら言ったって、それをさかんにやってる国の後ろから、応援して、もっ

とやれ!せん滅させちゃえ!って態度なら参戦してると同じだろう。

私も、何度もくり返してるようだけど、戦争をなくすには、双方が戦わないこと、って当

たり前のことをいかに現実化していくか、って努力こそが必要なんであって、安倍政権が

積極的平和主義、って言葉に説得力を持たせたいんであれば、現行の言動ややり方は全く

逆効果だから方針転換すべきだし、国民としても是非そうしてほしい。

このほど、紆余曲折はあるものの、フランスとドイツの仲介でウクライナとロシアの一応

の停戦合意があったんだけど、こういう仲介努力こそ日本がすべき世界から期待されてい

る、または期待されてなかったとしても讃えられるはずの仕事なのだ。

「イスラム国」がテロや人質殺害などのアピールをするには理由があるわけで、極悪非道、

って一方的に敵視しながら、現地の状況を知ろうともしないで空爆し、何千の人々を殺し

てる側が正義と言い切れるはずはないのだ。

ヨルダン操縦士が焼き殺された様子を見せられた側が、また、「イスラム国」を極悪非道

って怒るのと、「イスラム国」側が、だってわれわれはそれの何百何千倍の数の人間がそ

う非難する側の空爆によって同じめにあってるんだぜ、って言ってるのだ。

われわれ日本国民も、そんな戦場を自分と無関係だ、って考えて、悪いやつは殺せばいい、

ってもし米国や安倍政権と同じにだれかを敵視して見るなら、その敵にとって自分は敵に

なる、って単純なことを忘れない方がいいのだ。どっちが悪いか、っていくら考えても、

それぞれにそれぞれの目指す理想社会と歴史的理由や都合があるんだから、どちらも力ず

くでそれを実現しようとするやり方はもうだめなんだ、ってことに、われわれも世界のリ

ーダーもいい加減に気づかなけりゃいけないのだし、せん滅するまで攻撃し続ける、って

馬鹿の一つ覚えのようなことはやめて、自分が安全な場所にいる無責任な論客は、弱腰政

策だ、って言うだろうけど、機会ごとに停戦や和平交渉するのが一番いいのだ。




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