思いつくまま、気の向くまま
  文と写真は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせい、一年を総括したらこんなことになったようです。





黄色信号




信号機は、鉄道、自動車の動きを支配する。ということは、それらを操る人間を支配する。

青は進め、黄色は注意、赤は止まれ。

走行注意の黄色は人をなやませ、おおよそふたとおりに行動がわかれている。

この先はあぶないから止まろう。いまのうちは安全だから走ってしまおう、と。


世の中を見まわすと、どんどん進めの、青信号の安倍政治と画期的な対案なしで、とにか

く反対の赤信号の野党以外は目に入らない。

いま必要なのは、この先はあぶないからよく考えろという黄色信号であって、黄色はきい

ろでもいまのうちは安全だから走ってしまおう、の黄色ではだめなのだ。


ことしは、イヤな年だった。

イヤと言っても、病気をしたとか振り込め詐欺にあったとかいう体にひびくイヤなことで

はない。

心が暗く、むねに重たいものがつかえたような、とりとめのない不安が巣くう、もやもや

がとれない俗にいうイヤな気分である。

そのイヤな気分の元締めは、新安保法成立の決め方。マスコミへの政治介入。防衛相の文

官統制の廃止。沖縄辺野古への警視庁機動隊派遣。福島原発事故避難地域のなし崩し廃止。

首長に圧力をかけたあげくの原発再稼働。沖縄返還にあたって密約があったという証拠書

類の出現(これなんか西山記者の名誉回復をしてもいいくらい)。とあげればきりがない

が、ここに挙げたものは話し合いでどうなるというものではない。選挙で選ばれた国の指

導者の一存でどうにでもなるものだ。とりあえず法に法っていれば国民は不服があっても

それに従わなければならない。

これらのことは、いますぐ影響がでるというものではないが、さきざき国民は主権をうば

われ、為政者の支配するまま、ということになりかねない問題である。


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