1/26のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争をなくす方法について)


戦争反対、戦争なんかするもんじゃない、戦争を地球上からなくそう、って大勢の人々が

口々に言ってるのに、今、世界ではそれが継続中なのはなぜか?

それは戦う意志を持ったもの同士がぶつかってるからに過ぎないんで、一方が戦う意志を

捨てればそれは起らないで済むわけなんだけど、そうすると戦闘的意志を持った利己的な

一方が非戦闘的な一方を民族浄化といったようなことで大虐殺するかもしれない。

そうなると、非戦闘的だった一方もただ一方的にやられるのをよしとするわけないんで、

反撃に出る。すると、やっぱり戦争は始ってしまう。

一番いいのは双方が戦う意志を捨てればいいわけで、どうしたらそれが可能になるかを考

えたら、例えば、戦う意志が起きた理由を考えてみる。それが恨みによるものか、ある種

の苦境から脱却するためか、より高度の理想社会を実現するためか、など、それぞれの理

由が、もし、戦わなくても報いられるものならいいわけだ。

戦う意志を持ったものは、たいてい自分の方の正当性を信じ相手を邪悪と決めつける傾向

にあるわけで、それによってより闘志も燃え上がるわけなんだけど、かーっとなってやっ

てる闘志同士は納得もあるだろうからさほど問題ないとしても、周囲でそれに巻き込まれ

る一般市民にとっては大迷惑なはずなのだ。

とりあえず邪悪な相手をさっさとせん滅してしまえば物事の解決は簡単だろう、って考え

てしまい勝ちな人間のあさはかさが戦争が終わらない根本原因なのだ。

だいたい、勢力が強大同士の戦いはさっさと済むどころか、いつまでたっても終わらない

もんだ、ってことが歴史が証明してるのだから、戦争が続く限り一般市民の不幸も続く、

ってことになってしまうのだ。

だから、まず、戦争をなくすためには、ちょっと攻撃してみよう、って安易な発想は、徹

底してやめにすることなのだ。

現在の泥沼化してるイラクやシリアの内紛プラスイスラム国と欧米軍の戦闘の発端は、国

連の査察団が入り、核開発の証拠も出ず武装解除までしたイラクにフセインの独裁糾弾の

みを強調するあまり濡れ衣を着せ、正義を謳う米軍が軍事攻撃したことによるのだ。米国

がしかけた戦闘が今の戦争の原因なのだ。

イスラム国が軍事活動で周辺の国々を制圧していることを、批判する欧米は自分たちのそ

の過ちに関する認識が薄いと言わざるおえないわけで、それをしっかり認めれば、イスラ

ム国といえども和平交渉の席につくはずなのだ。

もっとも、そんなことできる相手ではない、って決めつける米国側の態度が続けば、イス

ラム国の方が折れることも皆無で、悲劇の戦争は続くだろう。

やがて米国が最終的に力の限りの軍事力でイスラム国をせん滅に近い状態にできたとして、

その周辺犠牲者の数はイラクの時の10万人と同じかそれ以上になるかも、それでも、戦争

が終わる保証がないのは、イラクの現状を見ればわかることだ。

とにかく、戦争をなくす一番の方法は戦わないこと、頭と口を使って話し合え!って。




戻る