9/8のしゅちょう
            文は田島薫

(米国の空爆政策について


シリアやイラクでイスラム国と名乗るスンニ派武装勢力が支配地域を広げてて、イ

ラク政府への攻撃やクルド人への迫害への対抗を理由に米国がイスラム国支配地へ

の空爆を続けている。

これに対して、欧州などからの数千人の若者の志願兵がいるイスラム国は、米国人

ジャーナリストのネット公開処刑を続けて実施。空爆を止めなければさらに、拉致

中の米国人を処刑する、って通告してるにもかかわらず、米国はそれを無視してる

ばかりか、副大統領などは、われわれわはそんな脅しに負けない、なんて、首にナ

イフあてられてるのが自分じゃないもんだから、色々勇ましいことも言って自国民

は見殺しにするつもりのようだ。

イスラム国は悪だ、って米国は決めつけてるわけだけど、確かに武力やテロによっ

て国家体制奪取や変換することは、今の国際協定や国際法のようなものでも違法に

違いないんだろうけど、イスラエルがパレスチナに行ってる自由束縛や一方的10倍

返しの空爆などのやりたい放題によって悲惨なめにあってるアラブ人の現実の理不

尽さなどを見て、アラブ人に同情する若者が出てきても不思議はないだろう。

自分らの平和を守ることばかりに精一杯でアラブ人の苦しみに目を向けないほとん

どのイスラエル市民やそれをいつも支持する多くの米国市民にとって、空爆される

相手はいつも悪のかたまり、ってことにして安心してるのだろう。

イスラム国だって、武力によって勢力拡大しようとしてることの問題点(は大きい

けど)を除けば、自国民族の解放と平和な生活環境世界の構築が目的なのだ。

クルド人に対する迫害が事実なら、それを実証するデータを世界に公表、同時に米

国主導でもいいから国連軍を組織して、制圧に行くとか、それが間に合わないよう

なら、その関連性がよくわかるような経路での限定的空爆を一時的に行い、それの

一部始終を世界に公表するぐらいの緻密さで行うべきであって、ほんとにそれが事

実なのかデマなのか世界が確認できないまま、暗黙のうちの判断で、無人爆撃機な

どで、自分らは安全だから大丈夫、ってばかりに気楽に空爆するようなことは、ま

すます、アラブ世界と米国側との亀裂を大きくすることになるのだ。

だって、ゲーム感覚でやってる先のちょっとした誤爆で、アラブ人やその友人や女

房子供なども悲惨な死を体験させられてることが多いのだから。

米国の副大統領は勇ましいこと言うなら自分で現地行って、ナイフ持った生の相手

を前にしてから言うべきなのだし、わが国だって、他人事と思わず、そういった米

国と軍事同盟をむすんでることを忘れずに、気楽な空爆を支持すれば我が身にも命

の危険がいつ起るかわからないことになる、ってことも忘れない方がいいのだ。




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