8/4のしゅちょう 文は田島薫
(国民の命を守る、ってことについて 3 )
イスラエルからのパレスチナ自治区ガザへの攻撃は今だに続き、民家や学校が破壊され、
このタイトルからの2週間でさらに千数百人のパレスチナ人が殺された。
米国のケリーなどが仲介して停戦を決めた後も、間もなく相手の違反によると双方が主張
して戦争再開。イスラエルはハマスの側が先に戦闘開始と言うんだけど、停戦開始後に、
ガザからのトンネル破壊活動をしてたのはイスラエルの方であって、その兵に対しハマス
兵が制裁を加えたのは当然のことのはずなのに、それが戦闘開始だ、って主張するイスラ
エルと米国の主張は独善的で一方的な決めつけと言わざるおえない。
自分たちの何人かがテロによって死ぬことを恐れ、それの回路をせん滅することを目的に
してるらしいイスラエルや米国にとって、ハマスの活動を封じることが絶対正義、って考
えてるんだろう、そのために、罪のないパレスチナ人の子供が何百人死んだとしても、そ
れはテロを起こそうとするハマスのせいだ、って言いたいのだろう。
この力ずくによる立場のアンバランスが続く限り、パレスチナ人の恨みが止むことはない
はずだし、その口と手足を塞ごうと軍事活動をすればするほど関係は悪化するのだ。
イスラエルと米国の政治家たちは、自分たちのことばかり考えずに、もう少しパレスチナ
人の立場に立ってものを考えることはできないもんだろうか。
世界はけっきょく、力の強いものが弱いものを自由に制御できるのだ、って風潮を広めて
行くことが、はたして、世界平和の実現につながる一番いい方法なんだろうか。
今、そういった意味で一番力を持ってることになってるのが米国であり、歴代大統領の中
ではその不均衡に対する疑問を一番持ってるのがオバマだと思われるが、逆に、その先見
性に対し、米国や日本のモノを考えない呑気で自己中な大半の層は、例えば先の化学兵器
使用疑惑のシリアへの制裁攻撃中止の時なんかに、「オバマは弱腰」だ、などと気楽に批
判するんだけど、一度ぐらいは、もし自分がガザの善良なパレスチナ人だとして、イスラ
エルからのいきなりの空爆で自分の新築の家は壊され自分の家族も殺され、負傷して路上
に放り出されたとしたら、どう感じる?、って本気で想像してみたらいいのだ。
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