4/28のねこさん 文は田島薫
河原公園のねこさん
きのうは家人と地元の河原にある広大な公園へ自転車ででかけ、柳のゆれる人工湖のほと
りで、途中で買った牛乳と家から持ってきた焼き芋でおやつにしたんだけど、その後、芝
生のある方を散歩してると、向こうにねこさんが座ってたんで、なにか食うもんあったっ
け、って探すと、さっき全部食っちゃった、ってことで、家人、牛乳パックをさかさにし
て振り、手のひらにわずかな牛乳のしずくまとめて、ねこさんに近づいて行った。私も、
そんなのだけじゃだめだろ、って焼き芋のゴミのようなしっぽをつまんで近づいてった。
で、家人は、そばまで行ってしゃがんで、手招きしてるんだけど、ねこさん、困ったよう
な顔して、逃げるような、逃げないような、ふりしてから、ゆっくりと後ろ向いて植え込
みの後へ入って行ってしまった。後でまた、少し別の場所でくつろいでたら別のねこさん
がいて、歩いてく方ついて行ったら植え込みの影で4〜5ひきのねこさんに2〜3人のおね
えさんたちがいくつかの皿にねこ缶あけてふるまってて、最初のねこさんもいた。
この広い気持ちいい大自然の中でこ〜ぼくがくつろいでる、って〜と、向こうからだれか
来るね〜、よわったね〜、来なくていい、つーのに、あり?手になんか入れてるよ〜だね、
なんなんだ、ど〜ゆ〜意味なんだ、ちょっとだけそば行ってよく見てみっか、ん〜ん、白
いからミルクか〜?だけど、それがど〜したっつ〜んだ?それをぼくに差し出しちゃって、
だから、それ、ミルクでしょ?知ってるよ、だから、なに?それを、まさか、ぼくに飲め、
ってんじゃないだろ〜な〜、まさかね、ぺろっ、ってそれなめてど〜だ、つーんだよね。
そんなわけないよな、それっぽっちなめるためだと、歩いて行っただけで腹へっちゃうし、
そんなもんもらって、どだ、腹いっぱいになったか?なんて恩きせられんのもやだし。
でも、本気の顔してっから、気をわるくさせないよ〜に、こ〜、ゆっくり後ずさるか。