2/10のしゅちょう             文は田島薫

理念のある政治について


都知事選があり、原発廃止を掲げた細川さんは落ち、原発維持の自民公明が支持する

舛添さんが当選した。

原発はとりあえず都民には関係ない、自分たちの身近な仕事や老後の福祉が一番大事

だ、って思う都民は知らずに世間の利権体質と同化してしまってるのだ。

自分たちの生活さえ守られれば、東北や福島や沖縄の人たちがどんな目にあってるだ

とかは、同情はするけどしかたない、ってことで、自分たちには、どうしようもない

ことだし、そんな他人の生活の心配をしてる余裕もない、って言うなら。

自然があって貧しかったけど、そこそこ平和に暮らしてた日本がもっと豊かになりた

い、って気楽に日露戦争なんかを始め、まぐれで勝利なんかしたもんで、ほとんどの

国民にとって直接自分たちには被害がなかったこともありこりゃいいや、なんて戦争

賛美の風潮さえあったようで、それで調子に乗り、次や次の戦争始め、それで今度は

身近な人や、多くの国民自体や他国の人々が死んだり家も丸焼け丸裸になったりした

のを見てやっと、戦争の悲惨さに気がついた。

戦争で勝利する、ってことは自国以上に他国に甚大な被害をもたらす、って当たり前

のことを、自己中心にしかモノを考えない利権体質では同情もできないのだ。

原発はよく考えてみれば、都民に関係ないどころか、その電気のほとんど都民が大量

消費してるわけだし、もし、また原発事故でも起れば無事の保証はないのだ。

それに、原発から日夜生み出される膨大な量の危険な核廃棄物は確実な処理方法を見

つけられないまま地上から溢れそうなぐらい溜まる一方なのだし。

だからといって、じゃ、すぐに原発廃止ってことにしたら、電力業界が混乱して、倒

産や失業者が出る可能性もあるだろうし、細川さん一派に具体的計画がないのは問題

だ、って言えばその通りだろうけど、しかし、じゃ、その件は追って徐々に、って他

候補が言うんだけど、そうしたら、電力業界の利権保護第一の自民党に飲み込まれて

実現はどんどん遠ざかるだろう。

国民の生活は大事だけど、それを一番基礎で支えるのは、世界平和と安全な自然環境

である、ってことは国の基礎理念として持つべきなのだドイツやオランダのように。

目先の利益や便利な生活を維持拡張することばかりに精出してる安倍政権、おまけに

中国、韓国に、わざわざ緊張関係をつくって、これで戦争にでもなったら、国民は便

利で豊かな生活、のつもりが、ただ生きることでさえ難しいようなことになり、焼け

野原に放射能追加、ってことにもなりかねない。




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