12/8のしゅちょう
            文は田島薫

(自民党政治の終焉について 3


きのうテレビ見てたら、広島の土砂災害の検証をする番組があって、災害のあった

場所が過去何度もそれがあった場所で、その危険性を把握してた自治体は建築規制

区域に指定してたらしいんだけど、業者からの要望で徐々にその境界を緩めていっ

たようだ。災害のリスクはないとはいえないけど、百年単位に起きる頻度だから、

とりあえずすぐに危険、ってことはないはず、って判断だったんだろう。で、業者

は土地をすすめる時、住宅を建てようとする客からの、危険性はないか、の質問に

「全く問題ない」、って答えてたらしい。その後その地域は100何年めかの土砂災

害で壊滅し多数の死者を出したわけだけど、そこで全壊被災した一番新しい住宅

は災害の2年前ぐらいに建ったばかりだった。

これを聞いて、先日のオリンピック誘致演説での安倍首相の福島原発の放射能漏れ

についての記者からの質問に対し、「全く問題ない、完全にコントロールしてる」

って発言を思い出した。

広島の土砂災害が地方によくある災害の単なるひとつ、って自治体や自民党政府は

国民に思ってもらうことに決め込んでるようなんだけど、これは一事が万事で、自

民党政治の思考原理の本質が出てるのだ。

それはどういうことか、っていうと、とりあえず、危険性はあっても確率的には低

い、それよりも、経済効率を上げる事の方が大事。たまに地方で災害があっても、

自分たちの安全性が確保されてれば、たいした問題はない、って。

原発の安全基準にしても、前回の東日本大震災と同等ぐらいまでは守れるけど、そ

れ以上は、多分起きる確率は低いはず、って調子。とりあえず、自分たちのいる場

所には原発はないから安心、って。漏れ続ける福島原発の汚染液や再稼動すれば、

処理の予定が立たぬままますます増え続ける放射性廃棄物だって、とりあえず、タ

ンクどんどん造って溜めておき、将来の政治家に後は任せよう、って調子。

米軍軍事基地だって、だいたい沖縄に置いてあるから、万一、集団的自衛権などの

からみで戦争に巻き込まれ、わが国が攻撃される場合も、沖縄が優先されるはずだ

から、とりあえず、基地のない場所にいる自分たちは大丈夫。安心して、対外的に

軍拡で強い日本をアピールしちゃおう、って調子。

経済政策だって、大企業さえ繁盛してれば、連動して自分たちの所得も保障される

し、下請けの中小零細企業の収益が落ちても非正規雇用労働者が増えても、それに

よって大企業の収益は上がり、表向きは好景気らしい雰囲気は作れる、膨らみ続け

る財政赤字は自分たちの高所得で食いつぶし続けてる面も大きいんだけど、自分た

ちが引退した後、将来の政治家がそれの帳じり合わせしてくれるはず、ま、財政破

たんの可能性についてはなるべく考えないようにして、いいことばかり言って国民

に希望持たせておいた方が今んとこはいいはず、って調子。

こういった政治する連中には早く辞めてもらわないと、将来の子供たちが大変だ。




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