12/15の日記          文は田島薫



つきのみやの祭と衆議院選挙


先週の金曜日は地元の調宮(つきのみや)の12日町という、酉の市のように熊手を売

り出店がいっぱい出て賑わう祭へ、夕方5時ごろ去年に続きまた家人と出かけた。

家から15分ほど歩くと、もう人も灯りもいっぱいの現地に着き、安っぽいにおいの焼

そばや、いろんな焼き物、毒々しい色のついたチョコバナナなんかの間や、それらを

ひとりで立ち食いするスーツの男や、これを夕食の代わりにしちゃうんだろうか、っ

て余計なお世話を感じさせる女子供の横を群集といっしょに歩き、古典的安普請のお

化け屋敷の前に子供らが行列作って楽しそうに悲鳴上げてるとこ抜けてから、少しは

ずれで、ひっそり本物かどうか怪しい千葉産落花生の出店があったんで試食すると、

まあまあの味だったんでふだん買ってる中国製より倍の価格の大袋をひとつ買った。

で、群集を抜けるころ、持参のビールとスルメ(持参すんじゃないっ)を飲み食いし

つつぽつぽつ人の行き交う帰路を歩き、家の手前のスーパーで買い物もした。

土曜は掃除に食料の買い出し、運動に風呂と忙しく過ごし、翌日曜は、いよいよ日本

の将来を左右する衆議院議員選挙、きっちり、気を引き締めて、家人と貴重な1票ず

つ投票してから、テレビで結果を垣間見ると、どうやら、まさか、というのか、やっ

ぱり、というのか、もしやの淡い期待は幻と消え、国民は安倍自民党の手のひらにす

っぽりと乗っちゃっていたようだった。わかってたといえばその通りだともいえるん

だけど、浦和レッズの惨敗に続き国民の惨敗(並べるようなもんじゃないけど)、な

かなか世のなかの手前勝手の手強さ。

酒飲みながら、選挙速報の議員たちの喜んだり落ち込んだりしてる声聞いてると、い

つまで続く当人たちは夢中で大真面目そうに見えて少し離れて観れば猿芝居、といっ

たお馴染みの風景の足下が泥舟なんじゃね〜の?、って心配がやるせない。

自民党政権が続くことに決ったんなら、もうわれわれは、与党議員ひとりひとりの良

心を信じ、メールなどで逐一働きかけて行くより仕方ないんだろう。

テレビは適当にして、あんまり酔わない気分のまま早めに寝ちゃう日曜日。


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